2017年09月15日
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ユニオンパンの謎

Written By: 川俣 晶連絡先

「現在の桜上水のいなげやの場所は、かつて東横食品工業のパン工場があった。これは確実。幼児の頃、母親の買い物に付き合わされて行ったことがある」

「それで?」

「その前は東京ユニオンKKが使用していた。それは、東京ユニオンKKの名前が記載された1959年の地図が存在することからほぼ確実と考えて良い」

「何が問題なんだい?」

「東京ユニオンKKとは何か」

「雲を掴む話だね」

「ヒントはある。これはパン工場だったらしい。そしてユニオンパンというパンが存在していたらしい」

「ユニオンパンとはなんだい?」

「ネットを検索すると、日本全国にユニオンパンというパンが存在したらしいことが分かる」

「でも、明らかに東京ユニオンではないね?」

「そうだ。ユニオン=連合という言葉の意味から考えると、全国的な規模の企業の共通ブランドがユニオンパンでは無いかと疑っている。東京ユニオンはその1つに過ぎないのではないか?」

「なぜそんな共通ブランドが?」

「学校給食を始め、パンの需要が拡大していた時期だったと思う。アメリカやGHQの都合で、嫌でも小麦を消費しなければならない時代だ。国家が音頭を取って共通ブランドのパン業者を育成してもおかしくないと思う」

「推定されるユニオンパンの内容は?」

「おそらく、政府が音頭を取って特定の規格で作られたパンを全て【ユニオンパン】のブランドで全国で売っていたのではないだろうか。ただし、それを作っていた業者は様々だったのではないか」

「で、東京ユニオンKKとは何者?」

「アイデアは何も無いよ」

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