2017年10月24日
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パンの明治百年史はとてつもなく面白かった

Written By: 川俣 晶連絡先

「新宿歴史博物館の図書室まで行って、パンの明治百年史を見てきた。全文はとても読めないので、戦後のあたりだけ」

「それでユニオンパンの正体は掴めたかい?」

「ユニオンパン、東京ユニオン、ともにキーワードは発見できなかった」

「ダメか」

「でも、凄く面白かった」

「なぜ?」

「パンの歴史は激動だ。戦前からの旧勢力と戦後の新興勢力が対立し、しかも、旧勢力内も食パンと菓子パンでは一枚岩では無い。外を見れば、米描写が敵として立ちはだかる。パンも複数の団体が立ち上がる。外も内も抗争だらけ。しかも、進駐軍の物資や配給が絡んで、もう何でもありのせかい」

「そこが面白いのか」

「しかも、あとがきには【最近の話は差し障りがあるから書けない話が多い】とまで言い切られた本だからな。いったい、どんな書けない話があるのか」

「そこまで載ってた?」

「山崎パンの杉並工場までは載っていたが、東横食品、東京ユニオンの話は見つからなかった」

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