「いやー。正月に録画した映画を1本見ようかと思って再生を始めたらいきなり監督加戸誉夫でしょ。思わず正座して見ちゃったよ」
「それでどうだった?」
「これでもかというぐらい、出来の良い映画であった。ストーリー構成も、感情の揺さぶり方の演出も上手い。こういう映画の前では、大多数のアニメは霞んでしまうだろう」
「特に良かったのはどこ?」
「凄く入り組んだ義理の親子関係の心理描写が非常に上手い。それから、サインボールの使い方が上手い。序盤で存在を提示し、誰に渡すものかを中盤で明らかにして、最後に渡すことで映画が終わる。これなら納得して映画が終われる」
「君としては満足なんだね?」
「そうだ。非常に満足だ。MAJORをほとんど見たことが無いおいらでも、きちんと楽しめた。一級品だ」
「友情の一球だけに一級品?」
「一球はウィニングショットと読むんだよ」