2018年03月29日
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三百字小説『きかんぼうダッシュセブン』

Written By: 遠野秋彦連絡先

 最新鋭AI搭載の最強ロボット、ダッシュセブンが完成した。

 しかし、ダッシュセブンは暴君タイプで言うことを聞かなかった。

 そこで一計を案じた開発者達は女性型のパートナーロボット、女性セブンを開発した。

 だが、女性セブンはゴシップ好きだった。女性セブンに感化されたダッシュセブンもゴシップ好きになってしまった。

 「この野球選手、この芸能人と付き合っていたはずなのに、別の女と密会とはけしからん。成敗してやる」

 ダッシュセブンは強引に野球場に入り込んで7回裏ノーアウト満塁にピッチャーとして登板した。

 「やったぜ。三球三振だ!」

 しかし、塁にいたランナーが全員ダッシュしていたことに彼は気付いていなかった。

(遠野秋彦・作 ©2018 TOHNO, Akihiko)

遠野秋彦