「実は去年の今頃胃カメラ飲んでピロリ菌退治の薬を飲んだ」
「なんのこっちゃ」
「巻末参照」
「それより感想を頼む」
「たぶんね。こういう夏凛の昔話は、連載が短かったら描かれなかったものだと思う。連載が長期化したので、こういうところまで描けたのだと思う」
「主人公は刀太だから、他のキャラは軽くてもいいわけだね」
「でも、寄り道は可能。それはそれで面白い」
「それで?」
「エヴァンジェリンと夏凛の出会い。ジンベエとの出会い、面白よな。特にエヴァンジェリンと夏凛の出会いはドラマの存在が示唆されてきたが、ジンベエとの出会はそういう感じではなかった。けっこう鮮烈」
「他には?」
「メガロメセンブリアか。戻って来たんだな、という気がした」
「それが結論?」
「いや、唯一絶対神すら相対化してしまうドラマは壮絶だな。まあ必然的にそうならざるを得ないが、絶対の座から引きずり下ろした上で強大な力を与えるドラマ作りは面白い」