「ああ、面白い」
「どこが面白い?」
「ここ数回の内容はこのポイントに着地させるために組み立てられたような物語だね」
「どんな風に?」
「本来この作品には理屈を無視するキャラが数名いる。ダーナとか十蔵が良い例だ」
「どちらも登場したね」
「でもね。味方だったはずのダーナが敵になり、敵だったはずの十蔵が味方になったことで物語が成立する。物語は最初に提示された構造をひっくり返すことで成立するのだ」
「逆転こそが物語のキモってことだね」
「そして、本来こういう戦いにあまり介入してこないダーナも、操られている感じの流れだと入ってこられる」
「それで本来はあり得ないはずの全員集合が成立するわけだね」
「なかなか楽しい。主要登場人物が全員集まるとそれなりに盛り上がる。いよいよ決戦だねというムードになる」