2020年10月05日
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怪物くん (テレビドラマ)を考える

Written By: トーノZERO連絡先

 怪物くん (テレビドラマ)は2010年のテレビドラマではあるが、2011年に映画にもなった。

 当時は映画のみ見た。(厳密にはテレビのスペシャルも見ている)

 今回の再放送でテレビシリーズも全部見た。

 そこで、思ったことをいくつか書く。

長所 §

 よくできている。映像もメイクも演技も見事だ。

 本当のドラキュラやオオカミ男がいるようだし、フランケンのキャスティングも良い。

 お供の三人の弱いが人間味のある愉快な描写は絶品。

 敵側の不気味さを描く演技やセットも良い。

 何より物語の質が高い。

短所 §

 序盤の破格の凄みに比べて、明らかに終盤の雰囲気作りが良くない。

 ほとんど廃校舎の中で進行し、ムードが安っぽい。

 どうも序盤で体力を使い切って終盤がダレた感もある。

 また、似たような話を繰り替えしすぎる。

 お供の三人の恋愛話は完全に余計。

 その点で、妖怪人間ベム(テレビドラマ)の方が全体のバランスは良かったと感じる。

考察 §

 結局、かつてらんま1/2(テレビドラマ)がそうであったように、2時間程度の長さのテレビスペシャルが妥当だったのではないか。だからこそ、映画版はよくできていると言えるのではないか。あれは2時間程度の方が似合うテーマではなかったのか。

 逆に、テレビシリーズ化するなら、少年ヒロシにフォーカスを当て、ヒロシに降りかかる様々な事件に対して怪物くんが関わっていく方が良かったのではないか。ヒロシでは若すぎるならウタコでも良い。その場合は、ここぞという時まで怪物くん達は登場しない方が盛り上がる。怪物くんは特別であり、スーパーパワーでありすぎるからだ。