乃木希典は本当に軍神だったのか? 幻に包まれた軍神の歴史
「これはなんだい?」
「新刊だ」
「それで、乃木希典は本当に軍神だったの?」
「軍神でもあり軍神でもなく」
「はあ?」
「詳しいことは読んでくれ」
「それで、この本はいったい何を書いてあるんだい? 乃木希典の実態を指摘する本かい?」
「いや、基本的には国会図書館デジタルコレクションを検索して出てくる軍神というキーワードを分析する本で、基本はひたすら書誌情報を見たり、キーワードの出現回数を数えたりする本だ。個々の人がどういう人なのかにはあまり踏み込んでいない」
「えー」
「結局、日本最高の軍神は乃木でも東郷でもなかった。そこは意外でもあったな」
「最高の軍神ってただの印象?」
「いや、書籍での言及回数の話。客観的な数値の大小の問題」
「それって誰なの?」
「それは読んでのお楽しみ」