今日は、府中市郷土の森博物館に行ってきました。
ここを選んだ理由は、特別展「遺跡の世界2003~埋められた銭の謎&最新発掘速報~」が今日まで、ということでした。
もう1つ、重要なポイントがあります。調べてみると、ここは駅から徒歩20分と遠いのですが、バスも本数が少ないのです。平日や土曜は1時間に1本ぐらいしかありません。日曜だけは1時間に3本ぐらいのペースで来ます。つまり、片道20分の歩きが嫌で、かつ、緻密にバスの時間に合わせて計算した移動スケジュールを組むのが面倒だと思うなら、日曜日に行くしかないわけです。そして、今日は日曜日であって、よく歴史的な施設に出向く土曜日ではありません。その点でも、今日行ってくる意味があったと言えます。
さて、京王線分倍河原の駅からバスに乗るということで、分倍河原まで移動。分倍河原で南部線に乗り換えたことはありますが、駅から出たのは初めてです。JRの線路の上を通る橋を渡って、バス乗り場に行くのですが。いきなり、バス乗り場に不思議なものを発見してびっくり。
なぜ、こんなところに、こんな立派な新田義貞の像が、と思ったところ、いわれを書いたプレートがありました。バス待ちの時間にそれを読むと。この分倍河原が、新田義貞が鎌倉幕府を倒すために戦った決戦の地なのですね。そう言われると、このあたりの歴史はさほど詳しいわけではないので、なるほどと思いました。けっこう面白そうでもあります。鎌倉幕府の末期から後北条氏の関東支配にかけての状況は、機会があればいろいろ本を読んでみたいところです。特に、分倍河原のような比較的身近な土地が重要な戦場になっていると分かれば、興味も倍増です。
さて、バスに乗って、たどり着きました。郷土の森博物館へ。
しかし、すぐに入らず、バス停で帰りのバスの時間を確認しようと思ったのですが。逆方向のバス停の場所がすぐ見つからずに焦りました。しかし、思い切って歩道を歩いてみるとカーブの影に見つかって一安心。時刻表をデジカメでメモって、それから入場料200円を払って中に入りました。
ここはともかく広いので大変です。
まずは、特別展「遺跡の世界2003~埋められた銭の謎&最新発掘速報~」を見ることにしました。まとまった量の銭が埋められている、というのは実に興味深いものです。それがなぜ埋められたのか。備蓄なのか、それとも何かの宗教的な意味があるのか。理由ははっきりしないそうです。しかし、中世などの時代に、おそらく特別の意味があったであろう銭を埋めることは、現代人がお金を扱うのとは違う何かが込められているかもしれません。
それはさておき、穴の開いた銭は、そこに紐を通してまとめて扱っていたわけですね。それを意識して銭を見ると、また違った感じがあります。会場を出たところで、いろいろ触れるコーナーがあって、その中に紐でまとめられた銭を触れることができましたが、現代の硬貨とは違う何とも言えない感触がありました。
次は、常設展を見ました。しかし、けっこう疲れが出てきたのと、時間が足りなくなってきたので、かなり軽く眺めるだけで終わってしまった感じがあります。しかし、律令時代の武蔵国の国府としての府中という存在は、興味深いところがあるのは確かですね。
それから、ミニ展「国府をめぐる合戦」というのがありました。上に書いた新田義貞の戦いなどにも関連する書状がいくつか展示されていましたが、書はよく分からないので軽く流してきました。
さて、次は建物の外に出て、屋外にあった建築物を見ました。
これらの建物は、ちょっと無造作に置いてあるだけという感もあります。学校の建物は、中を他の目的にも使っているし。それでも、こういう建物を見ることは楽しめました。
さて、ここにはプラネタリウムもあります。以上の建物を見た段階で、プラネタリウムの上映時間が近づいたので、そちらに行ってみました。「ハッブルカフェにようこそ!~宇宙望遠鏡が見た星の一生~」というものをやっていました。
プラネタリウムそのものは、葛飾区郷土と天文の博物館でも見ましたが、そこにあるようなスマートなスタイルではなく、いかにもプラネタリウムらしい黒い大きな鉄アレイ的な形のものでした。しかし、悲しいかな、疲れが出て、最初の方は眠り込んでしまいました。こういうのはトホホですね。前半は今夜の星空など、後半は、ハッブルカフェにようこそ!~宇宙望遠鏡が見た星の一生~」というプログラムの本体でした。このプログラム、天文の話、ハッブル望遠鏡の話ではありますが、天文のちなんだ名前の料理の作り方の説明など、もうちょっとプラネタリウムらしい映像を見せてくれよと言いたくなる部分もありましたが、まあ、つまらなくはなかったです。
1時間ほどの上映が終わったところで、デジカメに記録したバスの時刻表を調べると、すぐに行けばバスが丁度来そうな状況でした。しかし、プラネタリウムで少し寝て元気が回復したのか、まだ少し動けそうだったので、まだ見ていない建物を回ってしまうことにしました。
このあたりになると、もう日没間近で、光量不足になって上手く撮れていませんね。
それはさておき、この敷地内には、さりげなく庚申塔があったり、以下のようなお地蔵様があったり、なかなか歩き回る面白さがあると思います。
とはいえ、これだけ歩いても、この施設の敷地のかなりの部分は足を踏み入れていません。かなり広いです。
本当なら、2回ぐらい来て、じっくり回ってみるべきなのでしょうが、なにせ交通が不便なので、あまり頻繁には来られない感じです。
いろいろあるけれど、面白いところも多い施設だと思います。
ちなみに、ミュージアムショップで、府中市郷土の森博物館ブックレット4 武蔵の国府と国分寺という本を買い込みました。