なんだか、凄く良い本を読んだ気がします。
屈折したプレッシャーを感じないで済む、開放感のある本ですね。ただし、私にとっては、です。Javaは最高の言語で誰からも愛されて当たり前、というような信念を持っている人なら、破り捨てたくなるかもしれない過激な本かもしれません。
どんな本なのか §
昨年行われた軽量のプログラム言語(LL=Lightweight language)のイベントLL Saturdayの内容をまとめ直したムックです。
Perl, PHP, Python, Ruby, Emacs Lisp, Haskellなどが取り上げられています。
嫌いな言語ランキング §
イベントのアンケートの結果が載っていますが、その中の嫌いな言語の集計結果が実に清々しくも気持ちが良いのです。
最も嫌われているのがPerl。実に納得できます。私も大嫌いです。2番目がPHP。使ったことがないので、良いとも悪いとも言えませんが、イマイチ好感は感じていませんので、特に異論はありません。3番目がJava。嫌いな言語のランキングのベスト3に入ってくるあたり、実に私の感覚にマッチします。この順位も、Javaより、Perlの方がもっと悪いという私の中の感覚に一致します。
ともかく、世間に理解されない奇矯な価値観とも見られがちな、Perl嫌い、Java嫌いという2つの価値観が、このイベントではけして少数派ではないと言うのが素晴らしいですね。たった一人で孤立しているわけではなかった、ということが分かったのは嬉しいことです。
やっぱり好きになれないPerl §
Perlの記事では、PerlをLLの元祖のような書き方をしています。まるで、全てはPerlのおかげ、と言わんばかりの態度は、私が大好きなawkの存在意義を歴史から抹殺するようなものですね。私は、awkを非常に高く評価しています。プログラミング言語awkという本が出たときはすぐ買ったし、日経MIXのawk会議室も読んで、たまに質問もしていました。その後出てきたPerlは、シンプルさというawkの最も素晴らしい特徴を無惨にも否定するようなゴテゴテっぷりで唖然とさせられました。
印象に残ったのはPythonとHaskell §
読み通して印象に残ったのは、PythonとHaskellです。
そういえば、Haskellは洋書の入門書を買ったのに、ほとんど読み進んでいません (汗)。.NET Framework上で動く言語の1つなので、使いたいと思うのですが、なかなか難しいですね。
Pythonのアプリとして、Zopeが面白そう、ということも印象に残りました。
PythonやHaskellと違って、今1つRubyやEmacs Lispの印象に残らないのは、そこそこRubyについての予備知識があったためかもしれません。