2002年03月02日
トーノZEROアニメ感想RAVE total 2747 count

努力すれば運命は変えられる。だが……

Written By: トーノZERO連絡先

 先週に引き続き、RAVEは盛り上がってますね。

 毒のエレメントを入れられて苦痛にのたうつエリー。ついにはジークハルトに死なせてくれと懇願してしまう。エリーは、記憶喪失のまま自分の過去を回想するが、本当の記憶かどうかは定かではない。だが、ハルのことを思い出すと、ハルに会いたいと生への執着が戻ってきます。ハルと過ごした時間の記憶は、紛れもなく本物。死ぬ前にハルに会いたいと思うエリー。

 そこに到着するハル。格好いいですね。まさに、ここで来なければ男じゃないというタイミングで到着します。

 ですが、手放しで「ハル格好いい」と喜んでいる場合ではありません。エリーに眠る究極魔法が悪い形で発動すれば世界は滅びるのです。だからこそ、エリーの命は絶たれねばならなかったのです。

 確かに視聴者から見てエリーの死は酷すぎ、それを阻止しようとするハルはヒーローです。ですが、ジークハルトは悪人ではなく、ダークブリングを使うわけでもなく、あくまで時の番人の使命を果たすためにエリーを殺そうとしているのです。しかも、彼は死にゆくエリーを哀れみ、エキサイトするハルと戦う必要はないとまで言います。無関係なハルを傷つけようとはしていないのです。

 視聴者も、この引き裂かれた何とも言えない状況に投げ出されてしまい、どう受け止めればよいか、混乱させられてしまいます。

 ですが、この混乱こそが、新しい何かの感想を生み出すために必要とされるものでしょう。ある意味で、スレイヤーズTRYで、ガウリイに誰が本当に悪い奴なんだ、という台詞を言わせ、グッと答えに詰まるリナ・インバースを描いた渡部高志監督ならではと言えるかも知れません。

 と~のは、何はともあれノッてきた渡部高志監督を応援しています。


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