これから、時代アニメについて語っていくわけですが、ここでは「いわゆる日本の時代劇」のような内容を扱うアニメ、ということにします。
もう少し具体的に言うと、ここではサムライ(武士)が存在感を持って登場するアニメ、と規定したいと思います。(サムライが主役である必要はない)
ここでいうサムライとは、日本の支配者がサムライである時代のサムライとします。おおむね幕府なるものがあって、そこにいる将軍(ではない場合もあるけれど)が日本を実質的に統治する鎌倉時代から江戸時代まで、と考えます。(ちなみに、ここでいう日本の範囲は、現在の日本の範囲と必ずしも一致しない。念のため)
鎌倉時代より前にあたる時代の話となる紫式部 源氏物語であるとか、明治以後の話となる「るろうに剣心」の大半は範囲に含めません。また、「まんが日本昔話」と「一休さん」は、それぞれ独立した様式美を持つ別のものと考え、含めません。
それから、モノクロアニメ時代には、佐武と市捕物控という作品もありますが、ほんの僅かしか見たことがないので、これは検討外とします。
時代アニメの特徴? §
以上の条件に該当するアニメに、共通する特徴が見られるのではないか。
そんなことを考えてみました。
では、共通する特徴とは何か。
それは以下の相反する2つの特徴の同居です。
- 歴史的なリアリティをストイックに追求する部分がある
- 現実の歴史からの痛烈に離反する部分がある
そのことについて、思い出話を語りながら見ていきたいと思います。