2004年10月05日
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Linuxで動く.NET環境「Mono 1.0」の実力(前編)―― なぜMonoは作られ、何を目指すのか? そしてその実力は? ――

Written By: 川俣 晶連絡先

 以下の記事が公開されました。

 長すぎて前後編になってしまいました。

 また、一部の話がカットされています。

 「Yggdrasil Linuxをご存じない多くの読者のために、雰囲気を掴んで貰うために思い出を少し書いた」として以下のコラムがありました。

 どうせなので、ついでに以下に掲載しておきます。

Yggdrasil Linuxの思い出 §

 Yggdrasil Linuxの思い出にも少し触れておこう。おそらく読者のかなりの割合は知らないディストリビューションだと思うので、雰囲気のカケラだけで伝われば良いと思う。Yggdrasil Linuxは、ハードディスクにインストールすることなく、CD-ROMから起動(ブートFD経由)してRAMディスクを使って動作することができ、ちょっとLinuxなるものを体験してみるには最適であった。あまりに簡単にLinuxを体験できたことに、当初は喜んだ。しかし、手放しの感動はそこまでであった。ハードディスクにインストールさせたところ、ファイルがコピーされているのに多くのファイルがシンボリックリンクでCD-ROM上のファイルを示したままになっていて、いちいち手動でシンボリックリンクを置き換えた記憶がある。またGUIセットアップがあることはあったが、機能不足であるだけでなく、正常に動いているとは言いがたい状況だった。実はLinuxマシンをモデム経由でログインできるようにして運用したかったのだが、生のままのディストリビューションでは期待する動作をしてくれず、ソースを調べて手直ししながら作業を行った。しかし、正確な理由は忘れてしまったが、最終的にはLinuxの利用を断念するすることになった。これに比べれば、最近のLinuxディストリビューションは天国のようなものと言える。何しろ、インストールするだけで、とりあえずそれなりに動くのである。

 このコラムが存在書かれた意義は、1つに「オープンソース」「Linux」を安易に信じるなという警句的な意味合いや、万が一「オープンソースを馬鹿にするな」という宗教にかぶれた信者が意見してきた場合、議論は少なくともこういう水準でやるぞ、という意図を暗に示すこと等々にあります。少なくとも、頭の回転が早い子供達が信奉する理念への批判を行うと、基礎から全て教えてあげようとする親切な人達が出現する場合があるので、少なくともそのような人達の出現を抑止する効果があれば良いと思っていました。とはいえ、カットされずに残った部分だけでも、そのような効果はそこそこはあるでしょう。

好意的? 否定的? §

 前編だけでは分かりませんが、この記事は好意的な結論を述べて終わっています。

 基本的に、Monoに対しては、好意的な印象が残りました。

 また、Fedora Core 2にも、(酷いことはいくつもあったけれど)、どちらかと言えば好意的な印象が残りました。(ちなみにSUSEには好意は残りませんでした)。もっとも、FreeBSDから乗り換えるかと言われれば、乗り換えるだけの価値を見いだせない、という結論ですが。

 それはともかくとして。

 それだけの好意を抱きつつも、総合的には「ダメじゃん」「仕事には使えねぇ」「しょせん、オープンソースってこの程度」という感想も残りました。まあ、Monoは1.0.1ですから、1.0.1などどのソフトでも同じようなもの、という解釈はあり得るでしょう。また、Fedora Coreも実験的なディストリビューションであって、実用性を求めるのは筋違いという側面はあるでしょう。

 それはそれとして踏まえつつも、やはりダメじゃん、という印象が残ります。

 詳しい話はここでは書きませんが。エラーハンドリングやドキュメントなど、非常に基礎的な部分がちゃんとできていない部分があると感じました。ソフトの依存性の問題などもあります。かつて、Windowsがメインフレームを置き換えると主張して嘲笑を買ったことがありますが、オープンソースがWindowsを置き換えるという主張も、同程度に嘲笑される対象になるのかもしれない、という気がしました。目立つところをWindowsに似せていたり、やたら多くのソフトを添付していたりするけれど、目立たない部分の基礎的な作りは、Windowsと比較してまだまだ脆弱だなと思いました。(ここで、基礎が堅牢ならそれでいいのか、というWindowsの現状への批判があり得ますが、それは別の話になるので割愛します)

 だから、私の好意とは、あくまで未来への可能性に対する好意であって、現段階のオープンソースのソフトウェアの実用性への好意ではない、と言うことになります。

 (と言い切りつつも、Monoは使ってあげたい気もする……)

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