2004年12月02日
トーノZEROアニメ感想ポケットモンスター total 4529 count

OP交代、「チャレンジャー」を振り返り「ポケモン シンフォニック メドレー」を聴く

Written By: トーノZERO連絡先

 2004年12月2日放送「恋するクチート!ハスブレロの花道!!」より、ポケットモンスター アドバンス ジェネレーションのオープニングが「チャレンジャー」から「ポケモン シンフォニック メドレー」に変わりました。

 ちょっと感慨があったので、独立した話題として書いておきます。

「チャレンジャー」を振り返る §

 「チャレンジャー」はともかく最高に気に入った歌です。それについては、新OP「チャレンジャー」は、個人的趣味にジャストミートする数年に一度の大傑作!?に書きました。

 特にここでは、以下の部分を取り上げて結果を確認したいと思います。(上記コンテンツより引用)

今ここでこんな歌がポケモンの主題歌になる理由? §

 アニメ界のマイクロソフトとでも言うべき帝王ポケモンが、今になってこんなにハードで挑戦的な歌を叩き付けてくるのはなぜでしょうか。下手をすれば子供は歌えません。いや、大人でもちょっと難しいかもしれません。それほどのものを、ガツンと叩き付けてくるのはなぜなのか。

 それを一言で説明する言葉があることに気付きました。

 つまり「チャレンジャー」なのですね。歌のタイトル通りです。

 ここまで来て、なおチャレンジするのかポケモンよ、と言いたくなるところはあるかもしれませんが、成功したチャレンジャーこそが王者になれるのであって、そもそもチャレンジしない者は、一時的な栄華を手に入れることができても、後は滅びるのみ。当然のことながら、長期間に渡って王者であり続けるというのは、チャレンジャーにしかできない芸当です。(実際、長期間続く他のアニメでも同じことは言えます。ちびまる子ちゃんでも、サザエさんでも、ドラえもんでも、同じことの繰り返しのように見えながら、その中にチャレンジを見いだすことができます)

 もちろんチャレンジが成功するかどうか分かりません。こんな歌いにくい歌は、ワンクールぐらいで引退という結果になるかもしれません。しかし、既に流れてしまった以上、チャレンジャーであることの宣言と挑発は行われたと見るべきでしょう。そこがまたワクワクさせられますね。

結果を見る §

 実に嬉しいことに、ワンクールで引退ということもなく、4月から11月いっぱいまで、つまり半年を超えて8ヶ月間もの間、立派に作品の顔として流れ続けたことになります。

 そして、「チャレンジャー」が主題歌である期間、ここに書かれた通り、この作品には多くのチャレンジを見て取ることができました。

新OP「ポケモン シンフォニック メドレー」を聴く §

 さて、「チャレンジャー」が主題歌を引退したことで、この作品はチャレンジャーであることを止め、保守的な手堅い作品に戻ったのでしょうか。

 そうではないことが、新OP「ポケモン シンフォニック メドレー」を聴くことで、ひしひしと伝わってきました。

 この新OPも、常識では考えられない大胆なチャレンジと言えます。

 「チャレンジャー」が過激に前衛的なムードを持つ歌とすれば、こちらは逆に古いシンフォニーというフォーマットを採用しています。どちらも、ごく普通のアニメ主題歌の枠組みに収まらないという共通点があります。

 しかも、メドレー曲というのも珍しいパターンだと思います。たとえば、宇宙戦艦ヤマトシリーズの交響組曲で、冒頭にメドレー的なシンフォニー曲を配置した事例はあるにせよ、それはレコードの序曲であって、けして作品のオープニング曲ではなかったのです。このようなものを作品の頭に持ってくる大胆さは凄いと思います。つまり、スタッフの心は未だチャレンジャーなのだと思います。

 それに、合唱が組み込まれているのも良いですね。聞き慣れた歌のフレーズが合唱で歌い上げられるのも、心地よいものです。

と言うわけで、この先もポケモンに期待だ! §

 チャレンジャーで有り続けるなら、この先もポケモンに期待せずにはいられません。