2005年05月03日
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泣ける泣ける、もはや時代錯誤となった傑作に泣け!!

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

 謎のアニメ感想家(笑)、翼の騎士トーノZEROのアニメ感想行ってみよう!

 今日のガガガFINAL GGGの感想。

サブタイトル §

第4話「GGG 追放命令!」

あらすじ §

 戒道は、GGGの面々に、自分が体験したことを語ります。宇宙の収縮が起こっていて、その中心が太陽系であること。

 全ての謎を解き明かすには、三重連太陽系に行くしかありません。

 GGGは命令違反を犯して、三重連太陽系に向けて出発します。

 GGGの出発を妨害する側も、実は彼らの出発を内心では応援していました。

 大河幸太郎は、GGGの指揮官に復帰し、ゴルフクラブに仕込んだ緊急起動システムでファイナルフュージョンを承認します。

 国連事務総長はGGG追放命令を出しますが、彼女もまた、内心では彼らに出発させたいと思っていました。

感想 §

 ガガガFINAL GGGは見ていて涙が出てきます。

 どうして、これほど泣けるのだろうかと考えたところ、これが宇宙戦艦ヤマトから始まったアニメブームの最後の輝きだからだろう、ということに気付きました。(しかも、実は今回はヤマトがモチーフに使われている。詳しくは後述)

 アニメブームが終わるということが、私にとってどういう意味であるかは、アニメブーム終末論として書いた一連の文書を見てもらうとして。

 そこで使われた「子供指向」「大人指向」という分類(定義はそれらの文書を参照)で見るならば、TVシリーズを含めたガオガイガーという作品は明らかに「大人指向」的作品の最後の大きな輝きであったと言えます。ガオガイガーを持って、このような傾向のアニメは姿を消していきます。(突然変異的に生まれたマシンロボレスキュー等のいくつかの作品を除き)

 そして、勇者シリーズも姿を消します。

 勇者シリーズが終わってしまった理由について、ダグオンの不振をガオガイガーが取り戻せなかったため、というように言われることがありますが、実は「大人指向」的アニメの時代が既に終焉しつつあり、その時代の要請が勇者シリーズを終わらせたと考える方が自然かもしれません。(勇者シリーズは「大人指向」的傾向が極めて強いと考えられます)

 さて、何故にガオガイガーは「大人指向」的であると言えるのか。

 上記文書群で示した「子供指向」の条件を満たさないという他に、実は「大人指向」的アニメの初期の傑作であるガッチャマンと相通じる1つの特徴を持っていると感じるから、という理由があります。

 その特徴とは「承認」です。

 ガッチャマンが大人の鑑賞に耐えうる理由の1つは、彼らが持つ武器「バードミサイル」の発射に強い制約が課せられている点にあります。このミサイルは、南部博士の承認が無ければ発射できません。たとえ悪人が相手であっても、みだりに武器を使ってはならない、というのは社会と人間の複雑さと広がりの認識があってこそ成立する考え方です。たとえ悪人であろうとも、家に帰れば良い父親であるかもしれない、といった複雑さを自明の前提に置いてドラマが構成されていること。それが、「大人指向」的と呼ぶに値するのです。

 そして、ガオガイガーは、まさに「承認」が重要な意味を持つ作品であるという点で、ガッチャマンの正当なる後継者であると言えます。

 特に、今回泣かせるのは、これが様々な意味での承認のドラマであるためです。

 まず、防衛庁天下りであるはずの八木沼長官が、先に始末書を書いた上でGGGの暴走を承認してくれたこと。これは、とても泣ける光景です。

 更に、大河幸太郎がゴルフクラブに仕込んだ隠しキーでシステムに承認を与えるという意外性満点の描写。このような偽装されたキーを使うということは、ある意味で、彼らが社会に逆らう行為を行うことを示しています。しかし、大河幸太郎の承認は、たとえ彼個人によって行われる反社会的なものであろうと、人を動かす力があります。それなくして、たとえ勇者であっても行動できない部分があるのです。

 そして、楊龍里も、実はある種の承認を与えるためにGGGの前に立ちはだかります。彼は、GGGの旅立ちに対するある種のアリバイを作りに来たと言えます。彼の立場は、宇宙戦艦ヤマト2で旅立つヤマトの前に立ちふさがる土方艦長ほど単純ではありません。楊龍里は、「あらゆる努力は払ったが不可抗力でGGGは旅立ってしまった」という状況を周囲に悟られることなく、意図的に作り出しています。このような態度は、老練な大人にのみ可能な一種の芸であり、「子供指向」的なアニメでは排除されるものの1つと言えます。

 最後に、国連事務総長も、やはりある種の承認を与えています。GGG追放命令、というのは、GGGを罰しているという体裁を取りながら、旅立つことに承認を与えているわけです。

 つまり、表面的にGGGは反逆者として追放されたような形を取りながら、それは多くの者達を納得させるための方便に過ぎず、主要な者達はしっかりと彼らの旅立ちを承認したと言うことです。

 であるからこそ、これは泣けるのです。

 しかし、現在のTVアニメの現状からすれば、このようなタイプの作品はもはや作られ得ないのではないか、という印象があります。

 より正確に言えば、そのような完全新作がもはや作り得ないからこそ、ガイガイガーFINAL OVAという素材を使って、本作のような作品を作らねばならなかったのではないか、と推測します。

 少なくとも、この作品は時代錯誤であり、明らかに本来あるべき時代から5年ほど遅れてきた作品だと感じます。

 そのミスマッチ性の激しさがあるために、逆に燃え上がる夢とロマンがあると感じます。

今回の一言 §

 華ちゃんの表情の描き方に、あまりも魅力がありすぎます。

オマケ・ヤマトの幻影 §

 命令違反で宇宙の危機を救うために旅立つ、というのは、さらば宇宙戦艦ヤマト、あるいは宇宙戦艦ヤマト2のモチーフですね。

 実は、多段飛行甲板空母のようにも見えるメカから、第2次大戦機を彷彿させるデザインの宇宙戦闘機が発進するシーンなど、ヤマトっぽさを彷彿させる描写がいろいろあります。

 だからとって、それが悪い訳ではありません。むしろ、ヤマトにまつわるゴタゴタを全て取り除き、かつての純粋な夢を取り戻すような筋の通った清々しい作品に仕上がっていると感じます。

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