新たに買った本の山から、最初にこれを開いた理由は特にありません。
強いて言えば、山のいちばん上だったから (笑。
しかし、これは面白い!
実に面白いですよ。
形式的には、武道会で試合が続くというよくあるパターンですが。最強を決める、あるいは善悪のいずれが勝つかを決める、というような内容ではありません。個々の登場人物や戦いには、それぞれに様々な因縁が絡み付いており、そこで行われる戦いは心の問題が噴出するための契機に過ぎないとさえ言えます。
やっと明らかになった超の目的。そして、徐々に漏れ出す魔法の秘密。いくつものドラマが同時並行で動き続ける面白さですね。
ファッション的には、表紙の朝倉のレースクイーン風のスマートなコスチュームがツボにはまって最高なのですが。それとは別に、露出度とは違った観点でオシャレな下着を身につけるシーンがビジュアル的に面白いですね。ストレートにお子様の読者を納得させるなら、単純に露出度の高い扇情的な下着を見せれば良いシチュエーションですが。そのような安易な方向には進まず、きちんと上に着るファッションに似合った下着を着せ、しかも試合中はそれを丁寧に描いています。それは、ある種のファッション性に対するストイシズムと言って良いと思います。わざと下着をみせまくっているとしても、それはストイシズムと呼ぶに値します。
いや~、本当に面白かったので大満足です。