2006年04月14日
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ワンチップPDP-8 C-MOS CPU……、IM6100の思い出

Written By: 川俣 晶連絡先

 今、必死に書いているWeb2.0本には、歴史的な視点を織り込むべく、過去に踏み込んだ記述にも力を入れています。

 (気持ちの上で力を入れてるだけで充実している訳ではない……、念のため)

 (更に言えば、その部分が出版される段階まで残っているという保証はない。おそらく、ボリューム超過の場合に真っ先に削られる箇所だと思うので)

 歴史の話の中には、Linuxのルーツを正しく説明するために、UNIXがどのように生まれたかという話にも遡ります。そこで、ミニコンであるとかDECであるとかPDPシリーズであるとか、そういったキーワードの説明も書いています。

 そういう状況で、messiahさんのブログにPDP-8などというキーワードが出てきたのでハッとさせられました。

 私個人は、ミニコンの利用経験がほとんどありません。

 大学時代、Eclipse(スーパーミニコン、VAXより安いと言って学科横断で買い込んだ代物だ)をちらっと触った程度です。

 が、しかし……。

 ミニコンを全く知らないという訳でもないのです。

 実は、PDP-8のアーキテクチャはよく知っていました。(過去形。もう忘れたからね!)

 なぜかというと、PDP-8(厳密にはPDP-8/Eというらしい)をワンチップのC-MOSのLSIにしたIM6100というCPUの技術資料一式を持っていて、それを見ていたからです。

 なぜそんなものを持っていたのかというと、パソコン雑誌(当時はまだマイコン雑誌だったかもしれない)に、資料のプレゼントの告知があったので応募してみたら当たってしまったという、つまらない理由だったりします。おそらく、あまりに不人気だったので、応募者も少なかったのでしょう。そうでなければ、せいぜい高校生(へたすりゃ中学生!)に、このような資料を送ったりしないでしょう。

 結局、IM6100の実物を使う機会は全くありませんでしたが、PDP-8の12bitアーキテクチャがどういうものかは、良く分かりました。

 (それに加えて、秋葉原のニューカクタX1の上の方に階にあった東芝のショールームにも12bit CPUを使ったマイコンもあったりして、12bitアーキテクチャに違和感は全く無かったりする……)

 実は、ミニコンからマイコン/パソコンへの過渡期の時代には、いろいろと個々の文化の領域をはみ出すものがゴロゴロあって、ミニコン文化に接するチャンスというのは、いろいろあったと思います。(Motorola 6800もPDP-11をお手本にしているという話もあったしね)

 まあ、秋葉原のビットインに行って、激烈なマシンの争奪戦に勝って、TK-80BSでSTAR TREKが遊べるかどうかだけを問題にしている人には無かったチャンスかもしれませんが。

 そういうわけで、本当にミニコンを使い込んでいた人達には到底かないませんが、遠い過去の出来事として軽く触れる程度であれば、私は十分にミニコンの話を書けるのだな……、と今更ながら思い直しました。

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