2006年07月07日
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賭博堕天録カイジ 7 福本伸行 講談社

Written By: 川俣 晶連絡先

 やることが多すぎて目が回りそうな日々が続いていますが、何とこのコミックは、移動中の歩いてる時間に8割以上読み切ってしまいました。(気分は「わがままフェアリーミルモでポン!」の結木くんだ!)

 でも、歩きながらの読書は危険だからやってはダメだぞ! 僕との約束だ!

 さて、17歩編もクライマックスですね。これまで描き続けてきた悪党をカモにするカイジという構図が、カイジを陥れるための罠であったことが明確になります。カイジが持っていない大金があると思い込んで、彼を陥れるためのトラップが用意周到に組み立てられたわけです。

 その事実をカイジが確認する手順、そして、社長、三好、前田側で何があったかの回想によって、状況はおおむね明らかになりました。

 しかし、それでもまだカイジには勝利の可能性があります。カイジ自身が罠に気付いたという事実に、相手が気づいていないということです。

 そのチャンスを生かすためには、まずその場を流局させねばならないという制約。

 ドラマ的にも心理的にも盛り上がりますね。

 実は、ギャンブルの勝負そのものはあまり進んでいません。

 疑心暗鬼が回り続ける心理ドラマとしての面白さが光ります。