ある意味で地味で分かりにくいテーマを誠実に描いていると見ました。
これが11巻ということは、そのようなテーマが読者に支持されているわけで、その点は凄いと思いました。
とはいえ、金持ちや伝統的な職人、伝統あるヨーロッパの街……といったあまりに縁遠く理想化されかねない道具立てが揃っているところが「嫌み」のように感じられかねない危うさもありますね。
つまり、ジブリの映画「耳をすませば」で、主人公の彼氏がイタリアにバイオリン造り職人の修行に行ってしまう……といった展開が嫌悪されるケースがあるのと同じような懸念です。
しかし、この作品に出てくるのは「耳をすませば」ではなく「紅の豚」(chapter 66のタイトルで、扉絵にサボイアS21らしき飛行機が描かれている。ただし、ストーリー的には何ら関係ない)というあたりが、上手く回避しているな……という感じを受けます。
懺悔 §
実は表紙のマルコを女の子でしかも主人公だと誤認して買いました。
ここに懺悔します (汗。