2006年12月25日
トーノZEROアニメ感想妖逆門 total 3243 count

ゲームには勝者がいれば敗者もいる・敗北を受け入れない哀れな敗者の末路はどうなる!?

Written By: トーノZERO連絡先

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ゲームに負けた者達の怨念が三志郎を襲う。このようなゲームにおいて、勝者は常に多数の敗者の上に成立する。その勝利は必ずしも綺麗なものではない。敗者は、勝者によって踏みつけられたと思うかもしれないし、醜い恨みが残るかもしれない。たとえ、逆恨みに過ぎないとしても、恨みは恨み。

 トーノZERO, THE BELKANアニメ感想家(笑)のアニメ感想を参ります。

 今日の妖逆門の感想。

サブタイトル §

第39話 『新たな力!相生召喚』

あらすじ §

 三志郎は、フエと切り離され、ゲームに負けた者達の怨念が渦巻く場所に引き込まれます。

 三志郎は怨念と必死に戦い、相生召喚を手に入れて脱出します。

感想 §

 ゲームには勝者と敗者があります。

 更に分類すると、全てのプレイヤーが勝者になりうるゲームと、勝者が生まれれば必然的に敗者が生まれるゲームがあります。たとえば、一人で遊ぶゲームは前者。複数のプレイヤーが対戦するゲームは後者です。

 私がやっているゲームで言えば、ACE COMBATシリーズは前者、GNOは後者です。

 さて、後者のタイプでは誰もが努力すれば勝者になれるわけではありません。より多くの努力を払った者がいれば、彼/彼女に勝利を譲らねばなりません。そこにあるのは、理不尽な敗北です。これほど頑張っても勝てない悔しさ、空しさがそこに生まれます。そして、敗者の未来に続く道は2つに分かれます。敗北を糧に自らを成長させ、より強い自分を手に入れるか。あるいは、敗北を受け入れず、永遠に「本当は勝者なのに」と恨み続けるか。

 この作品にこれまで出てきたのは成長するタイプの敗者ばかりでした。しかし、今回出てきたのは、恨み続けるタイプの敗者です。

 明らかに醜い存在ではありますが、勝者はそのような恨みの怨念と常に向き合う可能性を持つ存在ということができます。これがゲームに存在する負の側面ですね。

 それを赤裸々に描いたというのは、けっこう画期的な印象を受けました。

今回の一言 §

 三志郎を見守っているフエもいい感じで描かれていたし。女の子のあやかしも可愛く描かれていたし。そういう意味でもなかなか良いエピソードですね。