拝御礼さんの「とめどなく、雑記」を見ていて、はっと忘れていたことを思い出しました。
8mmの必要性
より
どうなんすかね。
富士フイルム:映画用8ミリ当面生産継続 映画人の声受け
この手の資産ものはできるだけ長く残る方が有り難いのはわかるのだが、未だに使用している人って…いるのん?まぁ、居るから存続活動とかあったとは思うけれど…。
しかし、例えば、静止画な35mmフィルムはデジカメに取って代わられているにせよ、おいらも含め、地道に息は続いていると思う。周りにまだ使っている人がいるしね。ただ、8mmカメラ…ってのは聞かないぞ?
この問題は、少なくともCGA(コンピュータグラフィックのアニメーション)を始めた頃の根源的な問題と直結していたような気がします。もう、うろおぼえで、正確には思い出せないのが難点ですが (汗。
つまりどういうことか……というと §
1980年代ぐらいの話だと思いますが、ビデオカムが普及することによって、8mmフィルムを使うカメラは実質的に滅んでしまいました。
それで困ったのがアマチュアの映画、特にアニメーション・特撮系ではないかと思います。
なぜかといえば、ビデオは以下の2つの点で決定的に8mmフィルムに劣ったからです。
編集に弱い §
初期の段階では、フライング・イレース・ヘッドなどという素敵な機能はビデオデッキには搭載されておらず、録画のつなぎ目は汚くなったものです。
しかし、フィルムなら切ってつなぐだけで簡単編集。
特殊効果や、特殊撮影に弱い §
フィルムの上に直接書き込んでしまうような特殊効果はもちろんダメ。2回撮影してだぶらせることもできないし、コマ撮りも綺麗にできません。特にコマ撮りができないのは、アニメーション系では致命的。
というわけで、ビデオでは8mmフィルムの代用になりません。
はてさて困った……、ということで出てきたアイデアが、「パソコンで何とかしてみよう……」ということだったような気がします。
つまり、パソコンで映像を作りたかったわけではなく、動く映像の面白さを手軽に楽しむ手段としてパソコンしか無かった……ということです。
これは、一時期少し関わった電子出版と同じ構造です。電子出版の時は、猛烈な勢いで新刊が出て消えていく状況を救うために、保管コストの掛からない電子化という手段を模索したわけで、何もパソコンで本を読むことが目的だったわけではないのです。
しかし、こういうことはあまり理解されず、ずいぶんと差別や偏見も受けたような気がします。
8ミリフィルムは不要になったか? §
アマチュアが映像を作ろうとしたとき、たぶん現在のパソコンを使ったフルデジタルの動画編集システムを使えば、たいていのことは可能でしょう。また、最低限のそのようなシステムはさほど高価なものにはならないでしょう。
それゆえに、あえて8ミリフィルムを使わねばならない必然性は、ほとんど無くなったと思います。
逆に、8ミリフィルムを使いたくない理由なら明確にあります。
それは、8ミリフィルムという媒体が、事実上特権階級にしか扱えない特別な存在になっていると感じるからです。
書きながら思い出してきましたが、私がなぜパソコンで映像を作ることに固執したのかといえば、それが「誰でも気軽に扱えるシステム」だからです。
一方で、8ミリフィルムで映像を作るということは、まず特殊撮影の機能等が揃った一部のカメラ(ZC1000のような)を入手するところから始めねばなりません。それは数が限られているから誰でも入手できるものではないでしょう。たとえ手に入っても、古いカメラなので、修理やメンテナンスが必要かもしれません。それは、単に映像を作ってみたいだけのアマチュアには高すぎるハードルだと思います。
補足 §
まあ、うろ覚えの記憶で書いているので、細かいところには突っ込まないように!
いや、細かくない大きなところも突っ込まないように! (汗。
ちょっと、古傷を刺激されたので、勢いで書いてみただけさっ!