Vistaの検索窓の効能 (前振り) §
Vistaのスタートメニューに付いた検索窓はVistaに馴染むと手放せない理由の1つです。スタートメニューに多数のプログラムを登録したとき、その名前の一部を入力するだけで即座に起動できるのは素晴らしい。何しろ、多数のメニューをかきわけて意図したプログラムを探さなくて良いのは、非常に楽です。
他に似た名前が無ければ、エクセルは以下の4入力5キーで起動。
他に似た名前が無ければ、PhotoShopは以下の4入力5キーで起動。
よく使うプログラムならともかく、ほんの時々しか使わないプログラムはこうやって起動させるとスタートメニューから探す必要がなく非常に楽。
Vistaの検索窓の問題 (本題) §
しかし、この機能には1つの問題があります。
多くのプログラムは、日本語で名前が登録されているため、検索窓による検索を行う際に「変換」作業が要求されてしまうのです。
たとえばアクセサリの「電卓」を起動する場合、以下のような長いシーケンスで起動しています。(たいていの場合「電卓」は「でんたく」の第1候補だという前提)
Ctrl+Esc, 半角/全角(IME ON), d, e, n, t, a, k, u, 変換, Enter, Enter
「電」だけで検索する場合は"t, a, k, u"を省略できますが、第1候補に「電」が来るかどうか分からないので、いちいち変換候補を確認しながら作業する手間が発生します。
これは、日本語特有の「変換」操作にまつわる問題といえます。
(余談ですが、Google Toolbarなどでは、読みから変換後の漢字を想定して候補を出す機能も使われています。しかし、それも万能とは言い難い問題があります)
意外な解決 §
実はこの問題には意外な解決方法がありました。
以下の機能を利用するのです。
環境変数Path等により、実行対象コマンドとして検索対象になっているファイルについては、ファイル名主部(例: notepad.exeなら"notepad")の綴りを全て正しく入力した場合、それが検索結果に出てきて実行できる
つまり、電卓(calc.exe)は以下の6入力7キーで起動。
Ctrl+Esc, c, a, l, c, Enter
コマンドラインでの操作を日常的にやっている人なら、一瞬で無意識的に叩ける内容、サイズでしょう。
タイプ量が減らない例? §
メモ帳は以下の9入力10キーで起動。
Ctrl+Esc, n, o, t, e, p, a, d, Enter
これは、「memo変換→メモ」で呼び出す場合とキータイプ量では大差ありません。
Ctrl+Esc, 半角/全角(IME ON), m, e, m, o, 変換, Enter, Enter
しかし、私はこれからは変換を使わない方法で呼び出すと思います。なぜかといえば、確認の手間が少ないからです。
前者はIMEがオフの前提なので、その確認を要するだけです。
後者は、IMEをオンにすることが前提であり、かつ、変換後に「メモ」が確定されることが要求されます。
それを考えると、機械的に一気に叩ける前者の方が扱いやすいのです。
ただし、そのように言い切れるのは、使用するコマンドのファイル名としての名前を知っている場合に限られます。バッジや一般アプリから「メモ帳」を起動する等のコードを書いてきた人に限定されるやり方と言えるかもしれません。
しかし、そうではないユーザーでも、よく使うコマンドの綴りを調べて知っておくと、迅速なオペレーションができる可能性もあります。
感想 §
今頃、こんな機能に気付くとは。
きちんとドキュメントを読んでいないのがバレバレ (汗。
追記 §
このテクニックを使うと、よく使う割に呼び出すのがめんどくさいコマンドプロンプトを以下の手順ですぐに呼び出せます。
昔は以下のような感じで可能でしたが、Alt+rの分だけ手順が減ったことになります。
Ctrl+Esc, Alt+r, c, m, d, Enter
2008/08/15追記 §
演舞さんより指摘を頂きましたが、Ctrl+EscはWindowsキーと同じ機能です。Windowsキーを使えば、使用するキーが1つ減ります。私はWindowsキーがキーボードに付く前に、キーボード操作を身体に染み付かせてしまったので、Ctrl+Escを使っています。しかし、抵抗感無くWindowsキーを使える人なら、これを使った操作はありでしょう。
また、同じく演舞さんより指摘を頂きましたが、Windowsキー+Rで、「ファイル名を指定して実行」を開くことができます。これを使うと、以下の2つは同じキー使用数になります。
Ctrl+Esc, c, m, d, Enter
Windows+r, c, m, d, Enter
しかし、最短はやはり以下の操作になるようです。