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2009年06月08日
トーノZEROアニメ感想ケロロ軍曹total 6128 count

「ケロロ対ケロロ天空大決戦であります!」感想・映画として破格の水準で優れた傑作ではないか!!

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

 録画してあった「超劇場版ケロロ軍曹3 ケロロ対ケロロ天空大決戦であります!」を今頃になってやっと見ました。いや、データ確認用として冒頭を少し見るだけですぐ止めるはずでした。ところが、ほとんど一気に最後まで見てしまいました。

 これはとてもつなく優れた作品です。まず、単体の映画として極めて優れています。

 シナリオや映像、演出、声優の演技など、どれを取っても半端ではなくレベルが高いと思います。もちろん、アニメの平均水準の話はしていません。あくまで基準は「映画」です。

分かりやすさ §

 この作品の特に優れている点は、焦点を冬樹とケロロの友情に絞り込んでいる点です。気弱な冬樹とダメなケロロでも、2人が互いを信じて協力すれば状況は打開できるという物語です。そして、敵となるダークケロロはまさに「冬樹との友情」を求めて裏切られることを通して、裏から友情の価値を盛り上げる存在です。最終的に物語は、ダークケロロが友情を悟るストーリーへと収束します。

 他の登場人物達も、それそれが「友情」の物語を演じて、ストーリーの盛り上げを支援します。従って、クルルのパートナーは秋ママではなくサブローとなり、彼がクルルと深く関わって活躍します。桃華が共同で戦うパートナーは冬樹ではなくタママとなります。ギロロと夏美の関係も、愛より戦友としての側面が強く出ます。

 従って、この作品はとても分かりやすく安心して見られます。作品のお約束であっても、テーマに沿わないものは印象を弱められ、テーマに沿うものは極端に印象を強めるように構成されています。ですから、ケロロを知らない人がいきなり見ても、何を言っているのか良く分かるはずです。

感情移入可能性 §

 そして、それは「理解できる」だけでなく「共感できる」可能性が高いと言えます。力づくで相手を屈服させるよりも、友情の方が素晴らしいというのは、誰でも「そうだそうだ」と思うことができるものでしょう。

 そして、友情が欲しいのにそれを得られない屈折感も、誰もが抱いたことのある感情であり、それゆえに後半のダークケロロは「一見の客にすら感情移入可能」なキャラになっているのです。

入りやすさ §

 この作品の主人公は、実際にはケロロではなく冬樹です。

 特殊な技能もないただの気弱なオカルト好きの少年です。

 ですから、何も知らないただの一般人でも入って行くことができます。

 登場するガンプラが基本的にただのガンダム(MGだのVerなんたらだのと能書きは付くが)であり、設定やスペックではなく「みんなで作る」という点に見所があるのも、非常に分かりやすい入りやすさです。

映像的な逆転 §

 空中都市マチュピチュを見せた後でダークケロロの母艦を下から見せ、その後で高空から見下ろすと母艦上部に空中都市がある、というスケール感のある映像の見せ方、演出は見事です。世界がぶわっっと大きく広がった視覚の愉悦がありますね。

フェティッシュ感 §

 ナスカのコスチュームデザインが持つフェティッシュ感のあるデザインは見事。「深海のプリンセスであります!」の夏美のプリンセス服とは全く別路線のデザインですが、全く別の路線です。深海のプリンセスの服は透明スカートで「見せてしまう」のに対して、ナスカの服は「首まで見せない露出度の低さ」と「前面のみ極端に短いスカート丈」の組み合わせで、局所的な緊張感を高めています。

 これとは別に、夏美が闘技場で着せられた服、白い股間が布の間から見え、なかなかにフェティッシュ感をかきたてられます。

 こういう感覚は、まず理屈ではなくストレートに伝達可能という意味で、能書きを長々と語っている時間のない映画というジャンルでは強い長所となっているのでしょう。

結末の意外性 §

 いや本当に。

 OPのアレは設定説明だけではなく、EDに対する伏線になっていたわけですね。

 これは本当によく考えられた映画です。

ネタ §

 カリ城ネタや、ファーストガンダムの結末近くのストーリーに対するかなり忠実な展開など、かなりマニアックなネタが満載です。しかし、全て「これみよがし」にひけらかさないのが見事。たとえば、「ガンダムを知ってる僕って素晴らしい!」的な描写は全くありません。すべてストーリーの本筋に即して素直に解釈できる場所に収まっています。つまり、あくまで隠し味であって、何も知らない一般客が違和感なく楽しめる描写になっています。より正確に言えば、一般客の多くはこれらを知っていて気付く可能性はありますが、気付いた人はそれだけ多く楽しめ、そうではない人も100%の映画の楽しさを受け取れるように作ってあると思います。

 そういう意味で、アイアンキングやジャンボーグAまでネタにするTVシリーズとは一線を画する感があります。

個人的な感想 §

 面白い映画。良い映画は多いのですが、最後まで見るつもり無しで再生を初めて最後までノンストップで見てしまう映画は希有かも知れません。

 いや本当に面白いし、見ていて気持ちが良いし、心が温まる良い作品です。

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