「古代はヒロイン説」を取り上げると、実はズォーダーも女性的ではないかという気がしてきました。特に「2」においてはそうです。
以下はおそらく女性的な特質です。
- 強権的で議論の余地がない硬直性
- 女性のサーベラーと相性がとことん悪い
- 女性的な古代と相性がとことん悪い (直接会うことすらない)
- 男性的なデスラーと相性が良い
- 監視艦隊司令というねちねちした職種を持つ
とすれば「女だな、サーベラー」という台詞の意味も違ってきます。
男らしいズォーダーが女の振る舞いに不満を示した訳ではなく、男らしいデスラーに監視を付けたことに不満があるわけです。おそらく、支配した異星人に監視を付けることは珍しい話ではなかったのでしょう。ですから、サーベラーとしてはデスラーに監視を付けることは当然の措置だったのでしょう。しかし、デスラーの男らしさに惚れ込んだズォーダーとしては、そのような姑息な監視は不満だったのでしょう。
ならばズォーダーの思想は何か §
実は、ズォーダーの思想は白色彗星帝国の始祖のものであり、ズォーダーはそれを硬直的に伝えていただけではないか、と言う気もします。そういう役目なら、彼は先祖の思想を曲げるわけには行かず、最後まで絶対支配を奉ずる悪であり続けます。
しかし、それは形骸化して時代にそぐわない古いものであり、実際にはほとんど意味がなかったのかも。
従って、ズォーダーはデスラーに再生の可能性を見て、サーベラーはデスラーに破滅の可能性を見たことになります。結局、勝ったのはサーベラーということになりますか。
勝者対決 §
デスラーの敵はヤマト。
白色彗星の敵はテレサ。
本来の構想では、デスラーがヤマトを倒し、白色彗星はテレサを幽閉して勝ったはずでした。その後は、当然デスラー対白色彗星に進みます。その際、デスラーが大人しくズォーダーの部下になるとは思えません。従って、戦争です。ガミラスに人数のない「さらば」ではそこまで行かないかも知れませんが、部下も多い「2」ならあり得るかも。その際、最終的にズォーダーはデスラーに射殺され、白色彗星はデスラーの帝国になるという可能性もあり得ます。
実はそういう可能性をズォーダーは想定し、その場合は男らしいデスラーに殺されても良い、と思っていた可能性も想定できます。
「戦場から逃げ帰った」という嘘の報告を聞くと、もうデスラーには会わないというのは、そういう期待感の裏返しがあるのかも。
現状を打破できない自分と、打破できるデスラーを比較してそう思ってしまう面がったのかも。