「ようこそ未来へ。今日は西暦2203年8月2日。一足先に未来を味わってるよ」
「ボヤッキー! さすがタイムボカンシリーズだ」
「久しいな激突ワープ王」
「カザン!」
「今は、暗黒星団帝国地球占領軍総司令カザン長官さ」
「白色彗星を打倒することで、オレが知る未来は変わっていた。黒色星団が地球を占領していたのだ。しかし未だに抵抗を続ける残党を撃破するためにお前の力が必要だ。残党は銃を持って凶暴だ。アルフォン少尉が命を落としたばかりだ。命がけのバトルになる。それでも戦ってくれるか?」
「もちろん戦うさ。オレの答えは分かっているだろう」
「ほらまた」
「また?」
「古代君が笑うとき、いつもこんな顔をするのよ」
「オレからも頼みがある。この時代のデッキが欲しい」
「用意してある」
「激突ワープ王古代といえば、戦闘班だからコスチュームは赤だろう?」
「艦長代理の今のオレは何色でもない。ブレイヴ? 使ってみよう」
「さっそくそれに目を付けたか」
「艦長なんだって?」
「そう。麗しのドロンジョ号。僕の船さ」
「ドロンジョちゃん、今日も絶好調です」
「僕のドロンジョ様をちゃんづけで呼ばないくれる?」
「先に仕掛ける」
「うん」
「あの人、戦場に向かうのに迷いが無いんだな」
「古代君は迷わないよ。そういう奴だから」
「コスモタイガー発進するぞ。艦載機発進口開け。ゲートオープン解放!」
「コスモタイガー射出! いったーっ!」
「バトルフィールドか。まだこれを使う敵がいたとは」
「いたんじゃない。来たんだ」
「そうか。来たのか。タイムトンネル、ジュオンジュオンジュオンと来たのか!」
「俺は重核子爆弾を召喚。重核子爆弾の効果でヤマトは波動砲を使用できない」
「人質を取ってきたか」
「さあどうする、ヤマトよ」
「オレのターン。ドローステップ、コアステップ、リフレッシュステップ、メインステップ。オレは波動カートリッジ弾を召喚。そして、ショックカノンにブレイヴ」
「なにっ。ショックカノンで実体弾を撃つだと!?」
「しかも波動砲の波動エネルギー入りだ」
「まさかっ!」
「波動カーリッジ弾装備のヤマトでアタック。ショックカノン、発射!」
「ライフで受ける」
「ブレイヴの効果で重ねたシンボルの数だけライフを2つ破壊する」
「そんなバカな。重核子爆弾の効果で波動砲は封じたはずなのに。うわ~」
「それで、古代。これからどうするんだ?」
「敵の女王に会いに行く」
「イスカンダルのスターシャと!?」
オマケ §
「で、こんなの読んで誰が面白いと思うわけ?」
「日本に3人いるか怪しいな。まして読んでくれる可能性は低い」
「ははは。でもなぜこんな文章を?」
「実はブレイヴの長官の名前はカザンだけど、永遠にの暗黒星団帝国地球占領軍総司令の名前もカザンと気付いたからさ。どっちも長官だ」
「分かりにくいよ!」
「でも本気になったのは、激突ワープ王って言葉を思いついた時だ」
「それでも分かりにくいよ。ヤマト2のサブタイトルなんてみんな覚えてないだろう」
「しかし、予想以上に上手く書けたぞ。激突王ダンといえば赤だろう?という台詞がここまで上手くネタと馴染むとは思わなかった」
「次は月光のバローネ編か?」
「もうやらないよ」
オマケ2 §
「余談を続けるとね。バトスピと爆丸の違いがやっと見えてきた」
「というと?」
「爆丸というのは、基本的に自分の爆丸に対してアビリティを発動して数値が上下するわけだ。相互にアビリティの発動合戦があって、それで最終的に数値が大きい方が勝つ」
「うん」
「だから、基本的に強い爆丸、強いアビリティカードを持っている方が勝つわけだ」
「バトスピは違うの?」
「バトスピは、実は選択肢が恐ろしく広い。モンスターに疲労という状態があるので、攻撃できるから攻撃する方が良いとも言えない。攻撃すると疲労するから、攻撃させず、疲労させないでブロッカーを残した方が安全だしね。疲労させちゃうとブロックできない。一方で、攻撃されたときにライフで受けるかブロッカーで受けるかは宣言する自由がある。ライフで受けると敗北が近づくけど、実はコアが溜まる。コアも選択肢が多くて、モンスターに集めて乗せてレベルを上げることも、低レベルのモンスターを多数召喚することもできる」
「それで?」
「それゆえに相手の選択を読んで裏をかくことで、バトスピは勝てるんだ。だから、バトスピの勝負は読み合いになる。さすがMTGに関わったらしいミスター・エリオットだね」
「それにどんな意味があるんだい? しょせんは子供の遊びだろう?」
「実は相手の考えを読むというのは、奥行きが深い精神性の高い話になっていって、かなり一般性がある」
「そういえば、史上最強の弟子ケンイチでも、達人のバトルは詰め将棋のようになるという話が出てくるね」
「相手の行動が読めると詰め将棋になるということなのだろう」
「まさに読み合いだね」
「だから、忠犬である翼のイオラスは、読みやすい相手であり、かませ犬として便利に使われてしまう」
「一方でイオラスをけしかけた仮面のおっさん、暗闇のザジは手の内を読ませない策士だね。イカロスの話のオチを後から思い出したみたいなことを言ってるけど、凄く嘘くさい」
「うん。そのあたりが深いよ。暗闇のザジとのバトルも無敗と言いつつ負けそうになると逃げ出す。しかも、明らかな嘘の口実。負ける前に逃げれば無敗だね」
「で、どこがヤマトに関係ある話なんだい?」
「ヤマトっていうのも、敵の手の内を読む話なんだよ」
「ええっ?」
「バラン星では、人工太陽だと見抜くことから始まる。見抜いた古代の勝ちだ」
「そうか」
「復活編でも、敵の発言からブラックホールに人工物があると古代が読んで、その読みが当たって地球が破滅から回避される」
「なるほど」
「第1シリーズでは読み切れずガミラス星に到着してびっくり。さらばでは、デスラーに敵の手の内を教わる。でも、永遠にではもう、敵の手の内を暴く話になる。指紋はないし、考える人は逆だ」
「うーむ」
「だからさ。敵より強い武器を持ち出して勝つような話はあまり面白くないんだよ。Zガンダムで勝てないからといって、ZZガンダムで勝つのは面白くないが、『するとこうなる』といって銭形の前でルパンが変装を解いて勝ってしまうのは面白い」
「その心は?」
「だから、アーガマから新型のネェルアーガマに交代するのではなく、ロートルのヤマトで敵に一泡吹かせるから面白いんじゃないか」
旧オマケ §
「爆丸でも、けっこう面白いことしてるぜ」
「どんなこと?」
「土曜に時間変更した後、アバンに調査報告が入るんだよ」
「報告?」
「旧ルパンで銭形がルパン一家を1人1人説明しているOPがあるだろ? まさにあのノリ」
「以上日本警視庁銭形平次7代目、銭形警部、とかいう奴だね」
「それに完全に三勢力の三つどもえだからね。戦おうと身構えると別の勢力が割り込んできたりね」
「ふむふむ」
「しかも、『愛だ』なんて台詞もあるしね」
「愛か」
「そりゃもう、愛だよ」
「ははは」
「しかし、長期シリーズ化してパワーアップを繰り返すと、爆丸もどんどん名前が長くなって大変だ。そのうちに、サブテラ・ダークオン・ルミナ・スーパー・デリシャス・遊星・ゴールデン・スペシャル・リザーブ・ゴージャス・アフターケアー・キッド・28号・パーシバル・ドラゴノイドとか出てきそうだ」
「しかし、あの番組なら本当に冗談みたいに長い名前の爆丸出てきそうだな」
「しかも名前に負けて弱かったりしてね」
オマケIII §
「って突然気がついたけどさ」
「なに?」
「翼のイオラスの元ネタはイカロスだろ?」
「うん」
「じゃあ、永遠にでヤマトはどこにある?」
「ここにある」
「ここってどこ?」
「イカロス……」
「カザン長官もびっくりのオチだね」