これまでは同世代のヤマトファンを前提にネタや内容を決めていましたが今回は違います。今回は、そうではない人を対象としています。
前提 §
アニメの宇宙戦艦ヤマトはぜんぜん知りません。
SPACE BATTLESHIP ヤマトが初めてのヤマト体験です。
どんなアニメのヤマトがあるの? §
- TV第1シリーズ (イスカンダルへの旅)
- 劇場版第1作 (主に上記のダイジェスト)
- さらば宇宙戦艦ヤマト (劇場用続編)
- 宇宙戦艦ヤマト2 (さらばのテレビ版)
- 新たなる旅立ち (映画のように思えるがテレビのスペシャル)
- ヤマトよ永遠に (劇場版)
- 宇宙戦艦ヤマトIII (テレビシリーズ)
- 宇宙戦艦ヤマト完結編 (劇場版)
- YAMATO 2520 (OVA版、未完)
- 宇宙戦艦ヤマト復活編 (劇場版)
(アニメの宇宙戦艦ヤマトを名乗るヤマトのみ)
どれを見たらいいの? §
SPACE BATTLESHIP ヤマト相当なのは、テレビ第1シリーズ+さらば宇宙戦艦ヤマト。テレビ第1シリーズが特に良いのは、おおむね多数派の意見が一致するところ。これを見るのはお勧め。しかし、劇場版第1作は微妙。
ちなみに、ストーリー的にはイスカンダルに到着してミサイルを撃たれて真田が「ガミラスのだ」という部分から先は全く違うストーリーになります。
それから、斎藤と空間騎兵隊の出番は、第1シリーズにはなくさらば宇宙戦艦ヤマト以降となります。
SPACE BATTLESHIP ヤマトを見ているなら、さらば宇宙戦艦ヤマトもお勧め。SPACE BATTLESHIP ヤマトを見ていると、なぜこのシーンがここに、というびっくり展開があります。
ヤマトって強さの象徴? §
いいえ。ヤマトは弱いです。ぼこぼこにやられます。いつも沈む寸前まで行きます。沖田艦よりは強く戦闘力があるというだけで、弱さには定評があります。ひたすらやられて壊れ行くところが良いというファンもいるぐらいです。波動砲は切り札になりますが、ほとんどのケースで敵艦隊を撃ちません、
敵を倒す快感がお望みなら回れ右です。
古代って強い? 男らしい? §
いいえ、女々しいやつです。そこが可愛いというファンも。
昆虫が好きで家族を大切にする18歳の弱い少年です。
ならどこが面白いの? (TV第1シリーズ) §
- ひたすらパーティーして通信して地球にさよならを言うだけのエピソードがあったりする (ヤマトは撃たないどころか敵も出てこない)
- 敵に追撃されながらひたすら修理だけしているエピソードもある
- 敵の総統からヤマトの健闘に祝電が届くこともある
- 酒を飲んでスカートをめくる人間くさいロボットもいる
- 敵の最新鋭機雷をなんと人間の手でどかして除去したりする
- ひたすら嵐が晴れるのを待って、じれったくなった古代と島が喧嘩する話があったりする
- 敵の捕虜を殺しに行った古代が、なぜか自殺しようとする捕虜の自殺を止めてしまう話があったりする
- 通信班長が精神を癒すために見る映像のBGMに北上夜曲を指定したりする
わはは。まるで戦闘の要素がないね。
第1シリーズ以外も簡単に紹介してよ §
- さらば→ヤマトが謀反を起こします。危ないやつらです→なんと主題歌は沢田健二ですよ
- 2→さらばと同じ話をするかと思いきや、結末がまるで違います。パラレルワールド発生です。新たなる旅立ち以降は2の世界の続きで、さらばの世界は続きません
- 新たなる旅立ち→ヤマトを含む軍事力の投入合戦にダメ出しが出るぞ→なんと主題歌は島倉千代子ですよ
- 永遠に→ヒロインの森雪の前に敵の美形青年将校が現れて誘惑するぞ→なんと主題歌は布施明ですよ
- III→第2の地球を探して2大勢力の対立に巻き込まれ、ヤマトはあっちにいったりこっちにいったり
- 完結編→初回上映時には細部が違う多くのバージョンがあったとされるが、現在は最後の70mm版が通常見られる版。でも昔は古代と雪のエッチシーンが長かった
- 2520→遠い未来の話。現在ではほぼ入手は絶望的。レーザーディスクはあってもDVD化されていません。しかも未完→ヤマトのデザインはなんとシド・ミードだ
- 復活編→18歳の女々しい男だった古代も中年になって、自分の娘からダメなパパとして糾弾されちゃうぞ
ヤマトを見るポイントは? §
SFというより寓話です。
右翼的宇宙戦闘アニメのふりをして、平然とまるで違うものが入り込んできます。
あるいは、女々しい古代の理想論に、とんだ甘ちゃんだと思いつつ、その理想を語れるところが僕らのヒーロー古代進なのだと納得できます。
オマケ §
- 通信班長(相原)がアニメでは男だけど、凄く女々しいぞ
- 沖田艦長は嘘を付かないが、別のある人が重要な情報を伝えないという形で嘘をつくぞ
- 山ほどの設定の違いがあるのに、SPACE BATTLESHIP ヤマトで見たような展開や台詞がいっぱいあるぞ
オマケ・第3艦橋 §
- 第3艦橋はなぜ壊れても生えてくるの?→設定上は修理で復旧していることになりますが、アニメにあるバンクセルというシステムの都合上、復旧されねばならないのです。バンクセルとは、同じセル画を別の場面で使い回す方策です。つまり、そのためには別のシーンでも同じ状態に戻る必要があるわけです
