2011年06月14日
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感想・映画「ゴーカイジャー ゴセイジャー スーパー戦隊199ヒーロー大決戦」

Written By: トーノZERO連絡先

「うわあ大変だ。今日は14日じゃないか」

「吉田君みたいに何を焦っておる」

「金が無いからこの映画は14日に見ようと思っていたんだ」

「それでどんな感じだった?」

「個人的な思い入れが完結した。とても泣けた」

「泣けたけど、それは個人的な理由が大きいってことだね」

客層 §

「実はびっくりした。戦隊映画は既に何本か見ているが、この映画だけ客層がまるで違った」

「というと?」

「いつもは必ず子供が多い。しかし、今日は子供がいないとは言わないが、確認できた範囲では1人しかいなかった。残りはみんないい大人。しかも年齢層高め」

「君も高めの1人だろ」

「いかにも」

おおまかなまとめ §

「それで、君はいったいどこに泣いたのだ? なぜ個人的なのだ?」

「戦隊があるべきところにピッタリと収まって完結したからだ」

「は?」

「従来、ゴレンジャーとジャッカーの扱いは混迷していた。戦隊とスーパー戦隊は分離して考えるというやり方があって、巨大ロボが出ないゴレンジャーとジャッカーは戦隊であってもスーパー戦隊ではない、という考え方があった。しかも、時期的にジャッカーとバトルフィーバーの間には空白は挟まっていて断絶している」

「それで?」

「従って、ゴレンジャーが大好きな子供であったおいらは、スーパー戦隊シリーズに疎外感を感じてしまうのだ」

「なるほど」

「しかし、今回の映画はそのうやむやにケリを付けた。アカレンジャーとビッグワンが全戦隊のリーダー格なのだ」

「ゴレンジャーとジャッカーのリーダーだね」

「それだけじゃない。実は、バリブルーンをスーパー戦隊のロボ相当のスーパーメカと位置づけたことによって、最終的に最新戦隊のロボの背中に飛行メカとして最古の戦隊のバリブルーンを合体することができたのだ。これは凄い。なぜなら、もしゴレンジャーのメカがロボならこれほど素直に合体はできないからだ」

「そうか」

「しかし、ゴーカイオーとバリブルーンが合体したことによって完全に歴史は接続された。ゴレンジャーが好きであった子供の心の居場所がゴーカイジャーの世界には存在するのだ」

「心が洗われたってことだね」

「以下は余談だ」

胸に輝くエコの文字 §

「デンジロボの胸にエコと書いてあって、首をひねってしまった。どこのエコなロボだよ」

「エコ? あの頃はブームじゃなかったよね」

「あとで気付いた。Dの文字が左右に分割されて、エコに見えるだけ」

「わははは」

バリブルーン §

「死のうとしていた男が大切に持っていたバリブルーンの玩具。泣けたねえ。バリブルーンだよ」

「そんなにいいの?」

「新宿の西口に行くと、いつも『これがバリブルーンの発進口だよな。でもサイズ的にバリブルーン発進できないよな』と思っていた子供だ」

「ぎゃふん」

「ちなみにバリブルーンを操縦したアオレンジャー(の変身前)の宮内洋はビッグワン(の変身前)だったのだ」

デンジパン §

「いそげ、デンジパン♪」

「は?」

「本当にデンジパンというパンを配っている元デンジマンの男がいて、次の幼稚園に遅れちゃうと急いでいたのだ」

「本当に食べるパンのデンジパンか」

「最高だね」

ゴセイジャーの子供 §

「ゴセイジャーに出てきた子供の天知望。小学生だったはずだが、この映画では詰め襟を着ている。中学生になったみたいだ」

「そうか」

「そこでいいのは彼にちゃんと役割があるんだよ。絶望してはいけない、応援しようと民衆に呼びかける立場だ」

「でも、それに意味があるの?」

「それが奇跡を呼ぶのだから意味があった」

ゴセイジャーの成長 §

「ゴセイジャーの俳優は成長していたと思う。終わって半年は経過するから当たり前だが、やや大人っぽくなっている」

「そうか」

「シナリオ的にも、ゴセイジャーの力を失ってゴーカイジャーに攻撃を仕掛けるあたり、大人の話になっている」

「それで?」

「ゆえに、ゴセイジャーはやや大人っぽくなっているが、それによってゴーカイジャーと釣り合っているとも言える」

分からないこと §

「見てないスーパー戦隊のネタが山のように入っていたようだが、見てないのは分からない」

「そうか」

「でも構わない。長すぎないし面白かったからだ。どんなネタも見せ方がくどすぎない」

「ならいいね」

「ちなみに、敵ゴレンジャーが放ったのはたぶんゴレンジャーストームではなくゴレンジャーハリケーンだが、それもほんの一瞬で別に知らなければ流して見ればいいだけの作り。あと、ジャッカーも4人で敵を囲む必殺技を出そうとしてやられるが、これもほんの一瞬で分からなければ分からないで流して構わない。そういう作りだ」

戦隊対戦隊 §

「レッド対決もあれば、戦隊対戦隊もある」

「えっ?」

「特に圧巻は敵がレンジャーキーで発生された33戦隊を相手に、2戦隊で戦って勝ってしまうところだな。ほとんど戦隊が戦闘員並」

「それは問題じゃないか?」

「いいんだ。映画として正しい。登場人物は2戦隊でも多すぎるぐらいだ。その他の連中を全て描くことは非常に難しい。雑魚の敵として描いてしまうのが最も適切な扱いだろう」

「そうか」

「あと、戦隊が分断されるという基本パターンも忠実に守っている」

「なぜ分断?」

「2戦隊で人数が多いから、そこで戦隊を分断して別々の話を描くのがストーリー作成の基本パターンだ。また、そこで即興で2戦隊のメンバーからなる即興戦隊が構成されるのも見所にできる」

OB問題 §

「OBは全員出てこない。ごく限られた人数しか出てこない」

「そうか」

「でも、それでいいと思う。全員出ても映画が混乱するだけだ」

「どうして?」

「客は覚えきれない」

「変身後は全員出てくるよね」

「そこは覚える必要が無いからだ」

同色複数対決 §

「ピンク2人が、無数のピンクに囲まれてピンチ、といった同色対決が各色で繰り返し描かれたのだが、これはこういう映画だからできる見せ場だね」

「普通の映画なら不可能だね」

スカイック分断問題 §

「しかし、ここでゴセイジャーはスカイック族の2人が分断されてしまうのが面白い。族単位でまとまっていないで分断される」

「なぜ?」

「レッドはレッドだけで分断されるからだ」

「そうか」

「だから、同じ天使でも違う族と一緒に戦わねばならない。そこがゴセイジャーが大人っぽくなっている一因としてあるだろう」

「身内に甘えられないわけだね」

似たものイエロー問題 §

「イエローが似たものどうしになっている。これも1つのいい工夫だな」

「なぜ?」

「2戦隊を集めるとそれだけで登場人物は多すぎる。そっくりな似た者という設定を入れることで、客はイエローを2人覚える手間から解放される」

「そうか」

「でも、ゴーカイジャーのイエローは凄く印象的な顔立ちで個性が強い。ゴセイジャーのイエローが負けないで済んだのはやはり成長しているからだと思うよ」

顔見せ §

「ゴーカイシルバーがテレビに先駆けてちらっと登場。でも、テレビで先に見ちゃったからサプライズなし」

「ぎゃふん」

「あとアカレッドもちらっと登場」

「そうか」

「でも、ちらっと出てくるだけでくどく活躍しないので、さらっと流せる。分からなければそれでいい。そういう作りだ」

ダブルスペイザーの問題 §

「左右にプロペラのある飛行メカがロボットの背中に合体して飛行するという光景から連想されるのは、やはりダブルスペイザーだな」

「またへんなものを連想してるね」

「少なくともジェットスクランダーじゃない」

「それで?」

「ダブルスペイザーも白いからな。あれでいい感じだ。肯定する」

「どうして肯定するの?」

「子供の頃は、スペイザーの中でダブルスペイザーがいちばん好きだったからだ」

「ぎゃふん」

個人的感想の問題 §

「結局、よろこんでいるのはおいらの個人的な事情が大きい」

「泣いたんだろ?」

「泣いているのもおいらの個人的な事情が大きい」

「ぎゃふん」

「やはり最初にゴセイジャーのピンチにアカレンジャーとビッグワンが助けに来たところは泣けたねえ。本当に世界がつながった感じだったよ」

「そんなに?」

「だって、ビッグワンといったらガムよりジャッカーという子供だったし」

「ひぇ~」

「もちろん、ビッグワンはビッグボーイよりもジャッカー」

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