「うわー、何かあったみたいだね」
「ナガセが言ってたイベントだろう」
「君も行きたかったかい?」
「何でも経験だから参加できれば面白いが、それにどれぐらいの意味があるかは微妙だ」
「面白いはずだ、とは思わないの?」
「思わない」
「やってみれば分かるのじゃ無い?」
「過去の経験上、事前の試遊はあまり的確な印象を残さない」
「なんだって?」
「ACE COMBAT Xiとか、事前の試遊では行けそうな感触があったけど、実際に製品版をやったらダメダメだった。イノセンテイセスもそれに近い」
「どうしてそうなるの?」
「いろいろな面があるか、おそらくゲームのバランスが違うからだろう」
「ということは、試遊のチャンスがあればいいとも言えないの?」
「そこは微妙だね。やればわかることもあるのは間違いじゃ無いので」
「そうか」
「ただ、この場合、本当に試遊できればいいのかも微妙だ」
「どうして?」
「慣れないPS3のコントローラでやっても感じが分からないかも知れない」
「Xbox360ならいいの?」
「それも分からない。なぜなら、うちはかなり運用に工夫を加えて軽量化もしているから」
「なかなか難しいね」
「最良の選択はともかく先行して体験版がネットからダウンロードできることだ」
「そうか。それなら自分の慣れたコントローラで試せるわけだね」
それでよーがす §
「洋ゲーの皮をかぶった和ゲーって言い方は面白いね」
「面白いのか」
「だって、ぬるま湯に浸かった和ゲーなんて別にどうとも思わない。戦いのフィールドは既に世界だろう」
「それが洋ゲーってことだね」
「洋ゲーのフィールドに立って戦うなら、洋ゲーの皮を被るのはある意味で当然。というか、そこがスタートライン」
「どういうこと?」
「だからさ。始まってすぐ味方は小さい島に追い詰められていて、そこから反攻作戦に転じるのがACE COMBATシリーズのストーリーの王道。ACE COMBAT 04とかみてみろ。そして、使用する兵器は敵も味方も一緒」
「そうか。崖っぷちまで追い詰められた日本のゲームがここから反攻作戦に転じるけど、持ってる武器は洋ゲーと同じってことだね」
「そうだ。いくら日本人っぽい名前のナガセが『私は死にません』と言ってもそれだけじゃダメだ。その先を見ないとダメだ」
「その先を見るとどうなるんだ?」
「さあね。それはおいらにもさっぱり分からないさ」
ヒントか? §
「ただ1つだけヒントみたいなのは見た」
「それはなんだい?」
「某アニメ会社が昔のロボットアニメのロボットを美少女にし萌えムービーを某サイトで見たのだが、ぜんぜん面白くも何ともなかった」
「それが何を意味するんだい?」
「戦闘機を美少女擬人化して飛ぶ萌えゲーを作っても面白くも何ともないだろうってことさ。そういう方向に活路はない」
「じゃあ、どうすればいいの?」
「誰が作っているかは関係ない。洋ゲー風に作ってより広範囲のプレイヤー層を獲得するしかないだろう」
「世界は1つってことだね」
「地球は1つだ」