「公開初日だが見てきたぞ」
「どうして?」
「TOHOシネマズ府中で見ていたら初日第1回の上映が満席になりそうな勢いだった。おいらは第3回上映で、満席では無かったが、かなり埋まっていた」
「それで?」
「実は、全く期待していなかった。2年前の仮面ライダー×仮面ライダー W&ディケイド MOVIE大戦2010で、3部構成をやった驚きは1回限り。2回も3回もやって驚くような話でも無い」
「そうだね」
もし、それでも驚けるとしたら §
「でもさ。もし驚けるとしたら何ができるだろうか」
「そんなことを考えたの?」
「うん、考えた。その結果思いついたのが4部構成3人ライダー」
「へえ」
「でもさ。それはあり得ない。宣伝を見ると1号からストロンガーまで出てきて、人数はかなり多い。それだけの人数分だけ物語を入れることは無理だ」
「そうだね」
「そもそも、たかが90分程度の映画で3部構成はあり得ても4部構成は無理がある」
「確かに」
「そもそも、フォーゼ&オーズって言っている以上、メインはこの2人のライダーに決まっている」
「わははは」
「と思ったらこの映画は本当に4部構成3人ライダーだった」
「なんだって?」
「出だしの部分も含めれば5部構成だけどね。WikiPediaは5部構成として書いているけど、序盤はまあ異質な話があっても別に奇異ではないので特に1部とは数えなくていいと思うと4部構成」
「どういうことだよ」
「だから、フォーゼ&オーズっていうのはフェイクで、実はフォーゼ&オーズ&Wだったんだよ」
「時間的に無理があるだろ」
「その通り。Wは前に出すぎない。支援してくれる存在になる。しかし、主題歌に合わせてアクションがあるのはフォーゼ&オーズ&Wなのだ」
「それは驚いたね」
「ちゃんと、驚かせどころを考えてある」
伝説の7人ライダー §
「それだけ?」
「いいや。伝説の7人ライダーとフォーゼ&オーズ&W。そして、新ライダー2種。雑魚ライダーを別にするとこれが登場ライダー。他のライダーは出てこない」
「それにどんな意味があるの?」
「見たことがあるライダーしか出てこない」
「は?」
「子供の頃、ストロンガーまで付き合った。クラスメートの子供からつまらないと言われてみんな見てなかったけど、それでも意固地になってストロンガーまで見ていた。そういうガキであった。そのあとの昭和ライダーは見てない。平成ライターも、必ず見るようになったのはディケイド以降だ。それ以前はクウガ、アギト、電王ぐらいしか見てない」
「それは君の個人的な都合だろう」
「そうだ。でも、まるでおいらのための映画のようであった」
「ぎゃふん」
失恋 §
「フォーゼのエピソードは失恋がテーマであった」
「それは重要?」
「重要だ。勝って喜ぶだけの映画など平凡でつまらん」
アンクちゃん §
「アンクちゃんの扱いは上手かったと思う。ご都合主義で復活しなかったのはいい判断だ。それじゃ話がつまらん」
「復活した理由は不明のまま?」
「いや、最後まで明かされない。ヒントが残るだけ。だから物語が破綻しない」
里中くん §
「里中くんのアクションは見所だね」
「そんなに?」
「明らかに噛ませ犬のバースが出てきた時はがっかりした。つまらない映画になりそうな空気がぷんぷんしていた。しかし、盛り上げるための前座としてあえて負けて見せたわけだ。あれはあれで良かったのだろう」
「フォーゼ&オーズ&Wで、いちばん好きなのはやはりWだってことが分かった。主題歌も音楽も渋くてかっこいいしね」
「そうか」
「でもフォーゼもいいよね。主人公が失恋で泣くための時間を作るためにみんなで戦うなんて青春だよ」
「オーズは?」
「はっぴバースデー!」
助け合い §
「ライダーは助け合い、という台詞がこれほど重要な意味を持つとは思わなかった」
「毎回オーズ絡みの映画に行くとその台詞を聞いているようだぞ」
「皆勤賞だから偉い」
対決 §
「全戦隊が出てくる映画と全ライダーが出てくる映画をどちらもやった以上、この後に残された企画はもう全戦隊と全ライダーが全部出てくる映画しか無いだろう」
「それは発想が無茶だよ」
「でも映画の最後に、そういう映画の宣伝が入った。本当に全戦隊対全ライダーという映画を作るらしい」
「ぎゃふん」
「ライダー最後の敵は戦隊かも知れない」
「ウルトラとまだ戦ってないよ」
「昔、ウルトラマンVS仮面ライダーという作品があったらしいぞ」
「ぎゃふん」