「裏裏感想ってなんだよ」
「ベッカンコ」
「それはウラウラタムタム」
「うむ。つまりだな。SPACE BATTLESHIP ヤマトの監督さんの最新作を見たのである」
「そうか」
「見始めて最初の感想」
「うん」
「SPACE BATTLESHIP ヤマトの時はTBSだったのに、この映画は日テレだ」
「ぎゃふん」
「次の感想」
「それは何?」
「局が違うのに次に出てきたのは、SPACE BATTLESHIP ヤマトで見慣れたロボット君」
「ぎゃふん」
「余談だけど。既に忘れ去れているものとして『キムタク主演のヤマト』などとほざく奴もいるが、本当に馬鹿にしている。いろいろな意味で」
「そんなに?」
「だってさ。2199とかDC版の話題が多いからそれほど熱心には取り上げてないけど、2199を見ると『ここがSPACE BATTLESHIP ヤマトとは解釈が違うね』とか思いながら見てるもの」
「たとえば?」
「勝てないと分かっていて冥王星海戦に行く理由付けに、SPACE BATTLESHIP ヤマトは『ガミラス艦の強度が前回より上がっている』としたが、2199では陽動作戦とした」
「なるほど。矛盾に対処しようとする態度は同じでも方法論が違うわけだね」
「しかし、真田も驚く強化がすぐできることは、やはり不自然。2199解釈の方が若干良い」
「SPACE BATTLESHIP ヤマトを踏まえて更にその先まで考えたってことだね」
「そういうことを考えながら見てる人間もここにいるのに、軽井沢シンドロームの実写パート以下の扱いで切って捨てようとはどういう了見じゃ」
「怒ってるね」
「ヤマトを馬鹿にすることを、常識的モードとして持っている人はまだまだ多いってことだろう」
「意識的に馬鹿にしているわけですら無いってことだね」
「おそらくな」
「それで君はどうなんだい?」
「SPACE BATTLESHIP ヤマトは現役であった。「ALWAYS 三丁目の夕日'64」を見てSPACE BATTLESHIP ヤマト祭りは個人的に正式に終了だ」
「それで?」
「次回作はALWAYS 三丁目の夕日EXPO'70を期待するが、次々回作はALWAYS 三丁目の夕日'83がいいな。作家先生の娘が成人して古代ファンになってるの」
「おいおい」
「ALWAYS 三丁目の夕日'74でもいいか」
「どうするんだよ」
「作家先生の娘が小学生の古代ファンになってるの。ヤマトの放送が終わって余韻に浸っているとマンガばかり見ていないで勉強しなさいって怒られるのだが、そのバックに日本沈没のテーマソングが流れている」
「しぇー」
「で。作家先生はヤマトの学習誌向けノベライズを引き受けたものの人気低迷で頭を抱えているのだ」
「それでラストは?」
「予想もしなかったヤマトブームの到来で作家先生も娘も救われる」
「緑沼先生はどうなるんだ」
「ヤマトの裏番組の『猿のブロッカー軍団』に大御所作家を手伝って参加しているが、ヤマト以下の人気で更に悩む」
「それだけ?」
「まだ続きが欲しいか? ならヤマトのプロデューサに次回作の空母のアニメにSF考証として参加しないかと誘われてもっと泥沼」
「しぇー」