「この秋は、ギャバン、009、のぼうの城の3本だけは見ようと心に決めた」
「義務感かよ」
「今日はTOHOシネマズで会員割引がある日だし、この日を逃したら機会は無いかもしれない、と思って強引に行ってきた」
「それで面白かったの?」
「バッチリ面白かったぞ。145分の大作なのだが、2時間以上ある長さを全く感じなかった」
感想 §
「実はコミック版を読んでいるので、結末は知っていた。そこはハンデであった。しかし、のぼうさまのキャラクターが面白くて、全く退屈しなかった」
「それだけ?」
「部下も楽しかったぞ」
「他には?」
「挫折を味わって一回り大きくなる石田光成も実は見どころだと思う」
「敵なのに?」
「実は光成の話として始まって、光成の話として終わるようなものなのだ」
「ひ~」
更に感想 §
「この映画の面白いところは、あらかじめ引かれたレールが何回もひっくり返るところだな」
「たとえば?」
「この戦、本当は敵も味方も戦わなくて良いことになっていた。談合が成立していたのだ。ところが、敵も味方も戦ってしまう人がいるわけだ」
「ひ~」
「特に和睦の条件だった『姫を差し出せ』。最初は、のぼうさまがそれを理由に蹴るのに、2回目は飲んでしまう」
「なんでだよ」
「凄い暴力シーンが腹の上で展開されたからな。あんな女は扱いきれないから、秀吉に差し出したのかも知れない」
「えー」
「まあ本音の分からないのぼうさまだからな。本当の理由は分からない」
もっと感想 §
「結末を知らずに見たらもっと面白かったと思う。そこは痛恨だな」
「結末は同じなの?」
「一応、史実がベースらしいので、あまり逸脱はできないのだろう」
のぼうの感想 §
「それにしても、あの『のぼうさま』は良かったな。あの人が踊るからこの映画は成立したようなものだろう」
「人選の勝利ってことだね」
「普通は、いくらでも適任者はいるだろう……というところだが、このケースに限っては凄く人選が難しいと思う」
「のぼうさまの変なキャラクターがポイントの映画ってことだね」
TOHOシネマズ渋谷 §
「実は今回TOHOシネマズ渋谷に初めて行った」
「理由は?」
「府中より近いTOHOシネマズだから……なのだがもう1つ。井の頭線渋谷駅から近いと気づいたので」
「へー」
「本当は009の時に行く計画があったのだけど、3D上映やってないと分かって急遽変えた経緯もある。のぼうの城は2D映画なので問題なく渋谷に行った」
「渋谷の感想は?」
「スクリーン数少なくてスケール小さい。でも、ちゃんとTOHOシネマズだった」
「どのあたりがTOHOシネマズ?」
「鷹の爪団がチケットの買い方の宣伝してるところ」
「ぎゃふん」