「ああ、だからなんだい?」
「オリョーノクだよ」
「は?」
「ミッケンくんだよ」
「は?」
「最初は何が何だか分からないけれど、徐々にいろいろ整理されて面白くまとまる。意外と面白い」
「面白いのならいいじゃないか」
「しかも、DVDに入っている舞台挨拶映像で、監督自らがミッケンくんラブラブを徹底的に語るというオマケ付き。2002年頃に見ていれば絶対に感激したはずだ」
「なんで見てないんだよ」
「2002年に入院してさ。この年の前後はそりゃもう大変だったから。個人的に」
「ふーん」
「まあ、文句を言うとすればいろいろあるよ。でも、本当の意味での期待された見せ場をきっちり裏切ってくれるのはいいことだ」
「裏切られるのがいいわけ?」
「目の大きな女性キャラが肌も露わなコスチュームで変身するかと思いきや別に変身はしないとか。男に媚びているのかと思いきや、男を悪者にして女性のためにチームだとか。見せ場に助けに来るのはアメリカのパワードスーツでは無く赤いカマのパワードスーツだとか」
「ひ~」
「そこはまさに楽しいなあ」
「楽しいのかい!」
「最後に活躍するロボは、頭が可愛いロボだし」
「かっこいいロボよりそれがいいのか!」
「正義か悪かは全く問題にしないのもいいね」
「それもいいのか!」