2014年01月05日
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宮本三郎記念美術館「宮本三郎と奥沢の芸術家たち」

Written By: 川俣 晶連絡先

「ちょっと前に環八を下って等々力渓谷を見に行きました」

「はい」

「そのまま東急と環八が交差するところまで下りました。自転車で1時間以上掛かりました」

「はい」

「あとから地図を見ると、近くに宮本三郎記念美術館っていうのがありました」

「はい」

「でも、この辺になると環八を律儀に南下するよりも、裏道を伝って直行した方がずっと早そうだと気付きました」

「それで?」

「宮本三郎記念美術館まで、ほぼ1時間で到達できました。おそらく、道を確認したりする無駄な時間をカットできれば、もっと短縮できるはず」

「ふーん」

宮本三郎記念美術館

感想・「宮本三郎と奥沢の芸術家たち」 §

「感想はどうたい?」

「楽しかったぞ。久々にフルパワーで頭を使うことを要求された感じだ」

「歯が立った?」

「さすがに、日付が書いてあるだけとか、そういうアート作品は歯が立たなかった。あれを解釈するにはもう1本ぐらい補助線が要る」

「他のは?」

「抽象的な絵画も難物は多いが、ずっと見つめていると、それなりに解釈は出てくる。正しいかどうかは知らないけどね」

「そうか」

「しかし、もっと難物なのは具象的な絵画。一見分かりやすいだけに、うっかり見落としかねない」

「たとえば?」

「宮本三郎 《ヴィーナスの粧い》なんて、パッと見ると全裸の少女が描いてあるだけで分かりやすいのだが、実は凄くつまらなそうにしたから見てる顔が並んでいたり、一筋縄では行かない。男のスケベ心に迎合しているように見えて実は逆のニュアンスを描き込んであったりする」

多摩川芸術ゾーンの問題 §

「奥沢の芸術ゾーンは、多摩美大のあたりから、多摩川に沿って自由が丘の方まで続き、そのまま大田区まで入り込むようだ」

「それで?」

「目から鱗が落ちた。変なところに立地しているように見えた多摩美大にも必然性が見えた感じだし、そうすると五島美術館もこの地域に包含されるし、静嘉堂文庫美術館も、世田谷美術館も延長線上に来る。そのまま多摩川沿いに延長していくと府中方面の美術館も多摩川流域芸術文化圏に入ってしまう。下流の方に行くとおそらく馬込文士村も包含される。それに沿った鉄道路線が無いので凄く見落としがちな話だが、多摩川に沿って芸術関係の立地が多いと考えると、孤立した美術館に見えた砧公園の世田谷美術館が孤立していないことになる。変な場所に見えた静嘉堂文庫美術館も変ではないことになる。これは面白い視点だ」

「そんなこと考えているのは君だけだろ」

「かもね。でもうちの近くにはあまり美術館的なものがない。ところが多摩川方面に行くと急に増える。その理由が見えてきたような気がするよ」

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