2014年01月31日
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提起される島次郎のゲーム問題

Written By: トーノZERO連絡先

Subject: コミック版ヤマト2199第4巻感想

Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】

URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20140126090706

名前: トモネコ

本文:

「次郎の模型は作者のこだわり!」

私も4巻とネーム集2がヤマトクルーより届きました。

島の通信の次郎の模型のシーンですが、ネーム集の解説によると、むらかわ先生の考えが分かります。

・以下ネーム集より・

次郎は旧作に倣ってヤマトの模型を作り、親しい人を励まそうとしている内容にした。アニメだとゲームで遊んで無為な時間を過ごしている様子なので、そうではない、子供も追い詰められている状況を表したかった。もしその圧迫感から逃げ出したいのでゲームをしているのであれば、それを感じさせる演出まで踏み込まないと、次郎はただのオバカな子供に見えてしまう。

一見、1974を踏襲しているだけのシーンですが、考え抜かれています。

私が感動したシーンは、沖田の裸体です。

アニメでは余り描かれなかった沖田の闘病ですがこの傷痕と手術後が全てを語っています。

(この時代なら傷痕は残らないのでは?の点も戦場の応急処置のためとネーム集に)

沖田の「悪魔め」の補完にも感動しました。

1974では心の底からガミラスを憎んでの台詞ですが2199では事情が違います。この修正が見事です!

ラストのページのザルツ猫の耳の中の毛の描写もお見事です。(本当の猫好きでないと見えない所)

ミー君が1974の踏襲でリアルで無いのでザルツ猫が遥かにリアルに「猫」しています(汗)

「宇宙パンダ」も面白カワイイです!(毎巻、ラストページには特に力が入っています)

今後にますます期待です!先生は体を磨り潰して創作されているようですが(泣)

「よし、島次郎のゲーム問題を特に取り上げよう」

「せっかく大介兄ちゃんが通信してもゲームやってるだけの2199島次郎だね」

「そうだ」

「問題提起点は何?」

「第三章で最も違和感があったのはここだ。南部の見合い写真もちょっと唐突感があってどうかと思ったけど、やはり島次郎が一番違和感があった」

「なんで?」

「ゲームしてるだけなんて、平凡な小物に見えちゃう」

「ヤマトの航海長の弟には見えないわけだね」

「そうだ。弟なら弟なりに、何かができるはずだ。ヤマト1974だと励ますためのミニヤマト作りを行っていた」

「なるほど。では、2199はNGで1974はOKなのだね?」

「しかしね」

「は? まだ続きがあるの?」

「ある」

「どんな話だよ」

「1974の島次郎はちょっと子供にしては出来過ぎなんだよ」

「えっ?」

「もっと等身大の子供を描くという意味では、ゲームやってた方がもっとそれらしいかもしれない」

「お馬鹿な子供に見えても?」

「そこは逆でさ。子供っていうのはお馬鹿なの。だから、島次郎がどこまで状況を把握しているのかといえば、そこは怪しい。ただ単に母ちゃんが『御飯よ』というまで時間を潰し方法しか考えていないかもしれない」

「つまりなに?」

「『じいじ、お腹すいた』って言わない分別があるだけ徳川愛子よりもちょっとだけ大人。それが島次郎の実像かもしれない」

「えーっ!」

「たぶん脚本レベルの判断はそういうことだったのではないかと推定するが、事実かどうかは一切知らない」

「じゃあさ。2199版島次郎と、1974版島次郎、むらかわ版島次郎、どれが正しいわけだい?」

「どれも等しく間違いではないが間違っている。そう結論しておこう」

「それじゃわかんないよ!」

「人の心理なんて分からないものさ」

君ならどうする §

「では、君が島次郎を描くならどうする?」

「描こうとしたことがないので、あまり突きつめて考えていない」

「なぜ考えないの?」

「物語を島視点で構想したことがないからだ」

「なんで構想しないの?」

「だって、古代視点の方が圧倒的に面白いじゃない。あの性格破綻者ならいくらでも変なところに行ける」

「ひ~。そうか、それで宇宙戦艦ヤマト 冥界譚 (PDF形式)ではジムの有無に話の焦点が行ってしまうわけだね」

「そうだ。古代視点なので、島の通信は出てこない」

「では改めて問うぞ」

「うん」

「君なら島の通信をどう料理する?」

「島の年齢が18歳で次郎は11歳年下としよう。すると次郎は7歳。2199設定で島が20歳とすると、次郎は9歳だ。だいたい小2か小4と思っていいだろう」

「それで?」

「リアリズムに考えれば、この年代の子供に主体的な行動は望みがたい。他人を勇気づける行動というものが取れるか取れないかの境界線上だろう」

「ではどっちなんだ?」

「境界線上なので、描写はどっちに転んでも良いのかもしれない」

「なんだそりゃ。答えになってないぞ」

「じゃあ、7歳設定ならゲームしてた方が妥当、9歳設定なら勇気づけてるかもしれない……と結論づけようか」

「それって実際のアニメと逆……」

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