「アホガールは著者取材のため休載で哀しい」
「アホはアホ同士で惹かれ合うのだね?」
「ちがーう」
「ちゃんと感想を語れ」
感想 §
「セーラー服着た女装の赤塚さん」
「それは1ページ手前だ」
改めて感想 §
「昨日単行本2巻買ったばかりなのに、24時間も経たないうちに最新エピソードがマガジンで読める。凄いな」
「それが感想かい」
「いやいや。民間軍事会社というものがストレートに出てきたね」
「まるでよく知っているような口ぶりだな」
「一時入隊していたこともあるぞ」
「うそー」
「Tom Clancy's H.A.W.Xで」
「ゲームじゃねえか」
「古巣のアメリカ軍を攻撃しろというのでやめちゃったけどね」
「ビジネスなら誰でも攻撃するのかよ」
「それはともかく、いちばんいいのはここに来て雰囲気が一変したことだね」
「どんな風に?」
「これまでは地上げ屋がスラムに来て守ってあげるという形式だった。ついに怪しげな連中がやって来たけどね。ところが、民間軍事企業の戦闘部隊が出てきて、南雲がおまえは正義の味方では無いと宣言した瞬間に、刀太は戦闘部隊によって捕獲されるべき人にあらざる存在になる。地上げと闘う刀太は正義を振るっていたはずなのに、南雲側に経つと刀太に正義はないのだよ」
「どこにポイントがあるんだい?」
「正義とは法であり、法は相手が何者であれ自由に殺して良いとは規定しない。可能なら法定に引っ立てて裁判を行わねばならない。前線部隊の指揮官が勝手にあいつは危険だから殺す……なんてことは普通考えない」
「普通じゃ無いときは?」
「考えるかもしれない」
「それで?」
「だからさ。殺すことを目的とせずに組織力が動員されたとき、相手が人にあらざる存在だとすると正義がどちら側にあるのか非常に曖昧になってくる」
「曖昧じゃダメじゃん」
「馬鹿め、その曖昧さが面白いのではないか。南雲だって刀太が嫌いではないが職務上対立する。大人のゆとりを持ってね。そこは面白い大きなポイントだ」
「大人には勝てないの?」
「普通にやれば勝てない」
「反射神経や体力勝負に持って行ければ刀太も勝てるのではないの?」
「そういう方向に行かないように予め先の展開を呼んで潰しておくのが大人ってことだ」
「たとえば?」
「ここで刀太は必殺武器と引き離された状態での戦いが強要されている。そして再会は許されない」
「多勢に無勢だよ。不公平じゃないか」
「猛獣狩りは最初からハンデ戦だ。スポーツやってるわけじゃない。2機一組のサッチ・ウィーブで戦えばF4Fから見て零戦はカモなんだよ。性能で劣っていてもね」
「ひ~」
「世の中の戦いが正々堂々なんてことはない。戦いとは相手をねじ伏せることであり、力比べではないんだ。弱き物が結集して数の力で強き者を倒したっていい」
「刀太負けちゃうの?」
「まあ最後のコマは救世主らしいので期待しよう」
「刀太ちゃん頑張って!」
「でも救世主に疑問符付いてるからなあ」
「ひ~」