「SBヤマトの時に『宇宙戦艦ヤマトってこんな深い話だとは思わなかった』と言ってくれた木村拓哉ファンもいたので、本当ならそういう人にも2199を見てもらう経路はあったと思う」
「どんな方法?」
「いろいろあるけどさ。たとえば、一言だけのゲストキャラの声を木村拓哉さんにあててもらうとか」
「そうか。一言でも入口があれば一応見てくれる可能性はあるわけだね」
「ジブリの映画だって、関係ないアナウンサーに一言やらせて話題を作ってテレビで取り上げてもらうとか。そういう地道な努力をしているわけだ」
「確かに、そういう意味での努力は足りない気がするね」
「何かの切っ掛けがあると何かが広がる可能性はあると思うが、現実にはそういう『新しい入口』を付けることには営業的に不熱心と感じる。せっかく日5でテレビ放送したのだから、もっと大きく羽ばたけた気がする」
「結局、来るのは男ばかりの2199だね」
「女ばかり来たSBヤマトのイベントとは大違いだ」
「君の問題意識はなんだい?」
「そんなに綺麗に男女棲み分けて面白いのかい?」
「男女が住み分けていない世代のロートル発言来た」
「いくらトリトンは女性ファンに支持されたと言っても、一定以上の年齢の男もみんなトリトン語れるぜ」
「君もかよ」
「そうそう。あの最終回の衝撃は忘れられないトラウマだよ」
「他にも何か根拠があるだろう」
「昔昔のTVシリーズガンダムの上映会なんて、男も女も来たよ。区別は無かったよ。今でもガンダムは支持されているのだから、区別の無い世界は今でも可能だろう」
「ひ~」
「今は売り方としてガンダムは男の子向けになってるかもしれないけどな」
「結局どういうことだい?」
「一時期の少女漫画はSFの比重がとても大きかった。SFだから男の子向けとか思うなよ。まあガンダムがSFかって問題は別として」
「分かった。SF少女漫画を普通に読みこなした普通の女性層があってこそ、ヤマトもガンダムも女性ファン層を持てるわけだね」
「そうだ。『女性だから』的な偏見は持つべきではない。コネミ・ダ・マーヤは男だが山田ミネコは女だぞ」
「なんか難しいネタ来た」
「オウム真理教問題が激しかった頃は無関係の最終戦争シリーズが本屋から消されたしな」
「そういうポジションに女性の少女漫画家がいて読者も付いているってことだね」
「そうそう。だから女をなめたらあかんぞ」
「何かトドメの一発を持っていそうだな」
「アンドレ・ノートンだって女だ」
「ますます話題が難しいよ」
「みんな魔法の世界エストカープと大差ないタイトルの萌えアニメ見ててもダメかねえ」
「ダメだよ。みんなエストカープなんて知らないよ! 広島カープがせいぜいだよ! それで、どんな萌えアニメを知ってるわけ?」
「うーん、わすれた。魔法うんたらってあったような気がするだけ」
「ひ~」
「魔法の戦艦ヤマトカープとか考えてみようか」
魔法の戦艦ヤマトカープ §
「もう空母の時代なので戦艦は要らないってリストラされちゃいました」
「では魔法の力でおまえに空母機能を与えよう。えいっ!」
「わーい。これでブラックタイガーも載せ放題だ」
「ではイスカンダルに行くが良い」
「ちょっと待って。格納庫狭すぎて入りきらないよ!」
「ぎゃふん」