「今日は忙しくて、せっかく買ったマガジンもおちおち読んでいられない。何でだよ」
「でも読んだのかよ」
「UQ HOLDERだけな」
感想 §
「結局、仕事の完遂にこだわった南雲さんが、逃げればいいものを逃げないで刀太の首を取りに行って自滅しましたってことか」
「で、不死者は人なの? 人ではないの?」
「それはガンダムは人なのかという設問と同じだ」
「ガンダムは機械で人じゃないだろう」
「でもね。ガンダムは『苦労しないでお手軽に強くなれる僕』というツールなので人の形をしている。僕の化身だから人型。だからこそ、ガンダムは人型でなければならない」
「つまり、機械という設定は『強い僕』の記号であって、実質は人なのだね」
「そういう意味で不死者というのも、死という不可避の運命を回避した特別な僕が投影されているので、やはり人という属性を持つ」
「でも、実際に人なの?」
「設定上は人とは言えない。でも物語的には人の属性を持つ」
「どっちなんだよ」
「どっちにも転ぶ。それが不死者」
「今回の内容はどうなんだ?」
「刀太は自力で勝ったのではなく、黒い棒のおかげて勝ったと言える。そういう意味では刀太の勝利ではない。しかし、いかに最強の道具があっても適切なタイミングで適切に使用できないなら意味は無い。プレッシャーに潰されてその場にいないとかね。それではダメだ。そういう意味で、適切なタイミングで適切に使用できたことはプラスの評価だ。だから、年長者達はそこを見て感心の声を上げられる。そういう内容であったよ」
「つまりなんだい?」
「ここでのポイントは刀太の勝利ではなく、それを見届けて評価するナンバーズ達の方にある」