Subject: ヤマトのハリウッド実写化については語る気なし
Keyword: 【▲→トーノZERO→アニメ感想→宇宙戦艦ヤマト】
URL: http://mag.autumn.org/Content.modf?id=20140909085219
名前: トモネコ
本文:
「キムタクのやつよりマシだよね?」
今日、会社のマンガ好きの上司にネットサーフで知ったのだけれどヤマト、ハリウッド版ができるのね。
「キムタクのやつよりマシになるよね?」と言われました(T_T)
私は「木村さんのも良いです!」の言葉をぐっとこらえ「そうですね、しかし大和とヤマトの意味を米版に求めることは無理ですから」と答えましたが上司は???のようでした..
特撮が日本版より素晴らしくなるだろうとの意見は一致しましたが(^_^;)
改めてヤマトを本気で語ることの出来るこの場を与えて下さったトーノ様に感謝です!
・追記・
私は未だにSBヤマトの支持者に直に会った事がありません(号泣)
マンガ好きの上司は奥さんが嫌な顔をするので家でアニメが視られないそうです(ヒ~)よって2199のDVDを貸してあげられません(^_^;)
(残念です!)
「【キムタクのやつ】の善し悪しというのは非常に難しい問題を孕む」
「どうして?」
「いろいろな意味で軋轢を生んでいるのも事実だからだ」
「たとえば?」
「実写イコール間違いと決めつける価値観を持ったオタクも多く、そういう連中があることないこと、いや、ないことないこと言い放つと、あれが良かったと思うファンはカチンと来るから過剰に援護しがちだ。しかし、問題点が無いと言ったら嘘になる」
「【実写イコール間違い】か。まるで【ヤマトイコール間違い】みたいな常識だな」
「そんな単純な図式で物事を割り切れたら楽で良いけどな。実際にはそんな簡単なルールで世界は割り切れない」
「分かったぞ。そうやって割り切れることが【子供】の証明なんだ」
「SBヤマトに関する問題は、やはり思い入れに対して実際の表現が追いついていないことだろう」
「それはどういう意味?」
「スタッフの中に昔夢中でヤマトを見た者達が何人もいるのは事実だろうが、彼らの美しい思い出は実際のフィルム以上に美しい。その美しさは過剰なハードルの高さとなっている。それを目指してはみたものの、実際にはいろいろな意味で足りない部分が残った。そういうことだろう」
「問題はどこにあるわけ?」
「それはね。【美しい思い出】という部分だよ。【美しい思い出】は美化されるがそれは主観によって行われる。だからね。価値観が違う人が持つ【思い出】は別者になる。別物を忠実に再現しても別物だ」
「価値観が違うアメリカ人が作ったら自動的に【コレジャナイ】になるだろうが、その理由は彼らがヤマトを分かっていないからではないわけだね」
「そうだ。そもそも最初から見たものが違うのだ」
「アメリカ人を過剰に貶めるなってことだね」
「いやいや。それもあるが話はもっと大きい」
「えっ?」
「復活篇だって。ヤマト2199だって、同じことだよ。それらは特定の解釈で構成されているが、おそらく【コレジャナイ】と思った人も多いはずだ。でもそれはヤマトを分かっていないからではなく、【その人にとってはそう見えた】という問題なのだ。だから【コレジャナイ】と思った人も正しいヤマトを分かっている訳ではない。それは他の人と同じ特定の解釈に過ぎない」
「正しいヤマトを規定できる人間は誰もおらず、全ての解釈は相対的だってことだね」
「だからね。いろいろなヤマト解釈に触れられることが面白いと思わねば」
「分かった。ヤマト2199を劇場に見に行って【それは俺の解釈と違う】と怒るのではなく、【そういう解釈もありか】と驚くべきなのだね」
「その【驚き】こそが本来の【お楽しみ】というわけだ」
オマケ §
「アニメ業界にいる人間だけが自分の解釈をフィルムに反映させうるのはどうなんだ?」
「それは逆で、仕事でアニメを作る場合は、勝手な解釈で描いてしまうことはできず、やはり制約されていると思うべきだ。アニメという集団作業の宿命だ」
「ヤマトの俺解釈はアニメでも描けないってことだね」
「それを描くなら、アニメではなく、もっと属人性の高い、個人に属する表現手段を利用しないとな」