「面白い」
「バトルが?」
「実はバトルなんてどうでもいい」
「じゃあどこが?」
「サブタイトルが【刀太の真実】」
「ネギのコピーが真実ってことだね?」
「違うよ」
「は?」
「刀太の真実として相手から告げられたのは、【おまえは何者にもなれない】ということ」
「そうだね。何物でもなかったし、何者にもなれない」
「でもね。三太が助けに入り、キリヱと九郎丸も一緒に来たことが分かった時点で、実は【刀太はUQ HOLDERの刀太という存在になっていた】という事実が明らかになる」
「どういうこと?」
「これが刀太の真実だ。刀太が実際にどうやって産まれたのかは分からないが、ともかく【何物でもない】という告発は、【UQ HOLDERの何者かである】という事実によってひっくり返された。実に面白いドラマ的な構成だ」
「なぜ刀太は何者かになれたの?」
「行き場所を失った九郎丸を仲間として承認し、無能呼ばわりしたキリヱも笑って受け入れ、孤立したヒッキーの三太にも最後まで味方をしたからだ。その結果として、一部の人達から失うわけにはいかない特別な人間に昇格していたのだよ」
そして §
「次の問題は刀太を兄と呼ぶ少女は何者か」
「ネギに子供はいなかったと明言されたね。でもコピーなら男になるはずだ」
「それも重要だがもう1つ重要な問題がある」
「なんだよ」
「助けに来た三太、九郎丸(一応男にカウント)、キリヱの3人のうち、女のキリヱよりも男の2人の方が長髪」
「なんて挑発的なんだ」