2015年03月24日
川俣晶の縁側ソフトウェア技術雑記total 3857 count

低価格Windowsタブが開いたパンドラの箱とは何か

Written By: 川俣 晶連絡先

「低価格Windowsタブが普及を始めているのようだ」

「タブレットだね。値段が安ければ、古くからのソフトの蓄積の厚みが違うし、あれに魅力を感じる人が多くても不思議では無いね」

「問題はその先だ。この低価格Windowsタブが図らずも暴露してしまったことは何か」

「それはなんだい?」

「これまで、もっさりしたWindows PCなんかよりも、快適に動くタブレットの方が良いという解釈が普通だった感がある」

「それで?」

「でもね。その比較は本来フェアではなかった。比較条件が同じではないんだ」

「同じソフトで比較してるわけではないってことだね」

「そうだ。ところが、Windowsタブになった瞬間、同じソフトが動いてしまうんだ。Windows PCで使っていたソフトがタブレットでも動く」

「それがあるから、Windowsタブに注目が行くんだろう?」

「ところがね。低価格WindowsタブはRAMが2GBぐらいしか載ってない。でも、Windowsアプリにはその程度では対応できないヘビー級アプリがゴロゴロしていて、かなり一般的に使われている」

「分かった。タブレットが軽快なのは、タブレット程度のハードで軽快に作ったアプリが揃っている時だけの話で、その前提を取り払うとけっこう非力だってことだね」

「そうだ。結局、タブレットというのはネットショッピング程度のライトユーザーのためのマシンで、ヘビーユーザーのヘビーな用途には耐えられない」

「つまり、デスクトップPCの代替にはならないわけだね」

「そうだな」

「ならば、なんでみんな買うわけ?」

「限定されたアプリであっても同じものが動くと嬉しいケースは多いし、リモートデスクトップで遠隔地のヘビーマシンを使えると思えば、この程度でもけっこう使えるんだよ」

「メモリやCPUパワーを食う処理は遠隔地のヘビーなマシンに任せてしまえば良いわけだね」

「そうなると、遠隔地のマシンと手元のマシンの操作が同じという特徴は光る」

「同じ操作を2種類も覚えたくないわけだね」

誤魔化しのレトリック §

「でもさ。なぜ、デスクトップのPCより小さいタブレットの方が高性能的な勘違いが起こるんだい」

「ありそうなのはね。容量のトリック」

「それはなに?」

「このデスクトップPCはメモリ8GBだが、俺のタブは64GBだぜ、的な」

「は?」

「この場合の64GBは実はメインメモリではなくストレージ。おおむねSSDに対応する機能。だから、補助記憶。デスクトップPCの補助記憶はHDDの2TBかもしれないから、桁違いにデスクトップPCの方が容量が大きい。アクセスは遅くてもね」

「そうか! メインメモリと補助記憶の容量を倒錯させることで、あたかもタブレットの方がより記憶容量が多いように錯覚させることができるんだね?」

「嘘は付かなくても、そう錯覚するように誘導することはできる。実際にやってる人はいるよ」

「でも錯覚なんだね?」

「そうだ。単に誘導されて、何となくそう思っているだけの人も、意外と多いと思うよ」

「でも、そう思い込んだ人がトレンドを作ってしまうのだね?」

「そうそう。多数派は正義だから」

「錯覚でも?」

「当然だ。正義とは勝った者の言葉であり、正しいかどうかは関係ないんだ」

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低価格Windowsタブが開いたパンドラの箱とは何か

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「低価格Windowsタブが普及を始めているのようだ」

「タブレットだね。値段が安ければ、古くからのソフトの蓄積の厚みが違うし、あれに魅力を感じる人が多くても不思議では無いね」

「問題はその先だ。この低価格Windowsタブが図らずも暴露してしまったことは何か」

「それはなんだい?」

「これまで、もっさりしたWindows PCなんかよりも、快適に動くタブレットの方が良いという解釈が普通だった感がある」

「それで?」

「でもね。その比較は本来フェアではなかった。比較条件が同じではないんだ」

「同じソフトで比較してるわけではないってことだね」

「そうだ。ところが、Windowsタブになった瞬間、同じソフトが動いてしまうんだ。Windows PCで使っていたソフトがタブレットでも動く」

「それがあるから、Windowsタブに注目が行くんだろう?」

「ところがね。低価格WindowsタブはRAMが2GBぐらいしか載ってない。でも、Windowsアプリにはその程度では対応できないヘビー級アプリがゴロゴロしていて、かなり一般的に使われている」

「分かった。タブレットが軽快なのは、タブレット程度のハードで軽快に作ったアプリが揃っている時だけの話で、その前提を取り払うとけっこう非力だってことだね」

「そうだ。結局、タブレットというのはネットショッピング程度のライトユーザーのためのマシンで、ヘビーユーザーのヘビーな用途には耐えられない」

「つまり、デスクトップPCの代替にはならないわけだね」

「そうだな」

「ならば、なんでみんな買うわけ?」

「限定されたアプリであっても同じものが動くと嬉しいケースは多いし、リモートデスクトップで遠隔地のヘビーマシンを使えると思えば、この程度でもけっこう使えるんだよ」

「メモリやCPUパワーを食う処理は遠隔地のヘビーなマシンに任せてしまえば良いわけだね」

「そうなると、遠隔地のマシンと手元のマシンの操作が同じという特徴は光る」

「同じ操作を2種類も覚えたくないわけだね」

誤魔化しのレトリック §

「でもさ。なぜ、デスクトップのPCより小さいタブレットの方が高性能的な勘違いが起こるんだい」

「ありそうなのはね。容量のトリック」

「それはなに?」

「このデスクトップPCはメモリ8GBだが、俺のタブは64GBだぜ、的な」

「は?」

「この場合の64GBは実はメインメモリではなくストレージ。おおむねSSDに対応する機能。だから、補助記憶。デスクトップPCの補助記憶はHDDの2TBかもしれないから、桁違いにデスクトップPCの方が容量が大きい。アクセスは遅くてもね」

「そうか! メインメモリと補助記憶の容量を倒錯させることで、あたかもタブレットの方がより記憶容量が多いように錯覚させることができるんだね?」

「嘘は付かなくても、そう錯覚するように誘導することはできる。実際にやってる人はいるよ」

「でも錯覚なんだね?」

「そうだ。単に誘導されて、何となくそう思っているだけの人も、意外と多いと思うよ」

「でも、そう思い込んだ人がトレンドを作ってしまうのだね?」

「そうそう。多数派は正義だから」

「錯覚でも?」

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