2015年08月19日
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技術解説UWPのContentDialogの構造と支配方法

Written By: 川俣 晶連絡先

「メモがてら説明を行う」

「まずポイントはなに?」

「XAMLには論理ツリーとビジュアルツリーが存在し、通常ビジュアルツリーは隠されている。しかし、論理ツリーだけ見ていてもContentDialogは支配できない」

「どうすればビジュアルツリーにアクセスできるの?」

「VisualTreeHelperクラスを使う。対話的にツリーを見るときは、サードパーティー製品だが、XAML Spyというツールを使う」

「それで全てがバッチリ見えるわけだね」

「そうだ。次の問題は2つある」

「2つとは?」

「1つはサイズを支配する方法。そのまま放っておくと最大サイズにならない。もう1つは、常にコンテンツ領域と表示されている領域を一致させる方法。これを一致させないと一部が隠れて相対レイアウトが実現出来ない」

「1つめを頼む」

「そのためには、まずContentDialog本体の最大サイズを拡張する」

            dialog.MaxHeight = double.PositiveInfinity;

            dialog.MaxWidth = double.PositiveInfinity;

「ふむふむ」

「それから、LayoutRootと名の付いた隠されたGridのサイズを取得して、それを隠されたDialogSpaceというGridのサイズに一致させる」

                dialogSpace.Width = layoutRoot.Width;

                dialogSpace.Height = layoutRoot.Height;

「LayoutRootってなに?」

「ウィンドウ全体サイズのダイアログのルート」

「DialogSpaceってなに?」

「ダイアログ全体を表すGrid」

「だから、DialogSpaceのサイズをLayoutRootと同じサイズにまで拡張すると全体を覆うダイアログになるわけだね」

「そうだ」

「じゃあ、次にコンテンツ領域と表示されている領域を一致させる方法」

「どうするの?」

「それには、ビジュアルツリーからScrollContentPresenterを探し、Clip.Rectの値を取得する。このサイズからマージンの値を差し引くと、目的のサイズが得られるので、これをContentDialog要素の直下の要素のサイズに指定する」

「なるほど。それでサイズがクリックされる表示領域と一致するわけだね」

「実は今回のソース、横方向のマージンについては適切に取得しているのだがね。縦方向は良く分からなかったので横方向と同じ値を指定する手抜きを行っている」

「なんてこった」

展望 §

「ここまで来ると、あとはもうボタンを3つに増やすとかね。その辺も難しくないような気がする」

「でも、値を返す列挙体はボタン2つ分しかないよね」

「その辺はもっと工夫を要する」

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