「アンドロー梅田さんによると、ウルトラマンレオの2番目の主題歌【戦え!ウルトラマンレオ】について、CD等に収録されているものは実はNGテイクであることが最近明らかになったそうだ」
「君の耳による検証はいかに?」
「ウルトラの音源は別にたくさん持ってないのだがね。ウルトラマン全曲集98(CD)に収録の【戦え!ウルトラマンレオ】と、自分で本放送を録音した1974年頃の音源を比較してみた」
「その結果は?」
「確かに違う。大きな違いは、放送版の方が【ピッチが高い】【テンポが速い】の2点だ」
「それで?」
「WikiPediaの以下の記述はいずれにしても不適切。少なくともピッチのみならずテンポも違っている」
- テレビサイズ版のピッチはフルサイズ版と比べて半音上がっている。
「それで君の結論はどうなんだ? 本当にこれは別テイクだと思うかい?」
「実は、テープを早回ししているに過ぎない、という疑惑を捨てきれなかったのだがね。自分で録音した分は音質も悪いしレベルも低くて、ピッチとテンポの差までは明確に出来たが、その先は厳しい」
「あとは専門家に任せるってこと?」
「そうだ。怪獣退治の専門家に任せるよ。このあたりで検証作業はギブアップだ。ウルトラに関して扱えるほどのマニアではないのでね」
「白旗をあげて、話はこれで終わり?」
「いやいや。実は本題はここから」
「えー。まだ話があるのかよ」
ベースラインの問題 §
「何回もこの歌を聴いているうちにね。あることに気づいた」
「それはなに?」
「この歌は特にベースが表情豊か。音が上がったり下がったり突然飛んだり、ベースが自由に跳ね回っていて楽しい」
「ベースマニアが来たよ」
「【ムーンベースは月面基地】で育った世代だ」
「それはベースの意味が違う」
「それじゃ、コレクタ、エミッタ、……」
「それはトランジスタ」
「しかし、この歌が印象に残っていて好きなのが良く分かった。この歌は特にベースがいい」
「結局、それが言いたいだけかい」