「古い未公開原稿に出番を与えようコーナー」
「ひゅーひゅー」
「では森雪の問題スタート」
本編 §
「さて森雪はスーパーウーマン過ぎるという問題がある。第1艦橋でレーダーを見て看護婦をやってコンピューターで計算も行う。更にアナライザーにスカートまでめくられる」
「だから、リメイクの際に森雪の役割は複数のキャラに分割される意味があるわけだね」
「そうだ。女性乗組員が1人しかいないのは不自然であるし、そもそも24時間働けない。第1艦橋で24時間レーダーを見ていられないのに、更に医務室で仕事があるのはあまりにも無理がある」
「森雪の役割はもっとシンプルであるべきなんだね」
「だから、復活篇では移民船団のリーダーという役割だけになり、SBヤマトではパイロット、2199では船務長となった……のだけどね」
「けどね?」
「実はスーパーウーマン過ぎる森雪の役割を解体したはずなのに、2199ではおかしなことになっている」
「というと?」
「実は、森雪には【イスカンダル人疑惑】という属性が追加されてしまって、シンプルには収束されていない。だが、作品周辺にまで目を広げるとそこには地獄が待っている」
「地獄だって?」
「商品展開上、森雪のフィギュアには2199本編にすら出てこない水着、パイロット、看護婦などのバリエーションが存在し、結局森雪とは何であったのかがまるで分からないカオスな混乱状況に陥っている」
「もしも、それらの全てを【森雪】という単一のキャラクターが担っているとすれば、森雪スーパーウーマン問題の再来だね」
「そうそう。結局、2199は森雪スーパーウーマン問題の解決に失敗したと思って良いと思う。しかし、なまじ解決しようとした結果として、むしろ状況は悪化している。どこにどういう魅力があって、愛好したらいいのか良く分からない」
「ひ~」
「追憶の航海はその点で上手くやっている。物語の語り手の1人であり、物語に対して立場が特権的なのだ。古代と雪だけね。この映画はあくまで古代と雪の物語として進行する。新見とははっきりと立場が区別されている」
戦犯はどいつだ §
「じゃあ、森雪スーパーウーマン問題をまたこじらせた戦犯はどいつだよ」
「やはりアニメのスタッフではなく、グッズ展開を企画した奴じゃないか?」
「どこが悪かったの?」
「お財布握りしめて待っている女性ファンが多いのに、アニメ本編で活躍している男性キャラを全部差し置いて、女性キャラだけ繰り返しグッズ化するのは明らかにバンランスを欠いている。アニメの感動を追体験するためにグッズを買うのなら、アニメを否定してどうするんだよ。それって【ビジネスしたくありません】と言っているのと同じだぞ」
「分かった。アニメに登場しないパイロットの森雪なんぞ商品化するなら、アニメで活躍したキャラをもっとグッズにすればいいのにってことだね」
「結果としてヤマト2199がどこに行こうとしているのか分からなくなってしまう」
「グッズ展開を見る限り、イスカンダルには思えないってことだね」
「そうだ。もはやデスラーにもテロンの船がどこに行こうとしているかやっと分かったとは言えなくなる」
「そして、女性キャラがだけが終わらない日常をだらだら繰り返す世界に迷い込んでしまうのだね?」
「でも、それはミレーネルが見せる幻なので実在しない」
そして気づく §
「そうかっ! 森船務長にアクセス権限があるとしても、素早く即座に波動エンジンが止められるとは、やはり森雪はスーパーウーマン過ぎるんだ」
「なんてこった!」
「そうかっ! 森船務長がデスラー砲破壊できるとはそれも行きすぎ。やはり森雪はスーパーウーマン過ぎるんだ」
「なんてこった!」
オマケ §
「そうかっ! 森船務長がデスラー砲破壊できるとはそれも行きすぎ。やはり森雪はスーパーウーマン過ぎるんだ」
「誰が行けば良かったと思う?」
「古代が加藤、根本、杉山、真田さん、アナライザーを指名。みんなでお出かけ」
「冥王星の現住生物という名のヒューヒューポーポーがお出迎えなのだね?」
「それは違うと思うぞ」
「ひゅーひゅー言う排気口に入るんだろ?」
「そうそう。そして爆弾を仕掛けてどっかーん」
「でもさ。デスラー砲の爆破は森雪にしかできないことなんだろう?」
「そう思い込むのが中二病。実際にはノランが爆破可能だった。もっと上手く出来る奴は実際にはいくらでもいるんだい」
「ひ~」
オマケ2 §
「何を言っているのか理解できないと思うがミニスカサンタの森雪をネットの写真で見た」
「2199?」
「そうらしい」
「ファンアート?」
「一応、公式にやってるものらしい」
「まさに2199の森雪もオリジナルに負けず劣らず迷走状態!」
オマケロイド §
「ユキは複数いたんだ」
「えー」
「ユキ1号は第1艦橋をお願い」
「了解」
「ユキ2号は医務室だ」
「了解」
「ユキ3号はスカートめくられ担当だ」
「いや~ん」
「途中は飛ばしてユキ7号は強化目玉焼き担当だ」
「シマくんに、うんとサービスしますね」
「ごっつあんです」