「最近ヤマト趣味はあまり進んでいない」
「それはどうしてだい?」
「理由は主に2つある」
「2つとは?」
「1つは、オフィシャル側の動き。もう1つは自分の動きにある」
「オフィシャル側の動きとは?」
「ヤマト2199には続編が存在しないという前提で、主に後期ヤマトから遡って完結編、永遠に、新た旅立ち、さらばと来たわけだが、実はここに来て続編の製作が決まってさらば研究の領域がそのままヤマト2202の領域とかぶってしまっているのだ。誰かが熱心に考えていることと同じことをやってもしょうがない。しかも、あっちは仕事。こっちは趣味。あらゆる面で勝てなくて当たり前」
「静観ってことだね」
「そう。状況としては動きにくい」
「君の活動と続編製作は本来連動した話ではないのにね」
「そうだ」
「それで、もう1つの自分の動きとは?」
「うむ。2009年12月に復活篇が公開上映されて、自分の人生が変化したわけだが、これはあくまでイレギュラー。ヤマト復活など全く想定外。そのため、本来やりたかった多くのことが犠牲になっている。軌道修正して戻すことも大切だ。本来やりたいことを無視するのは自分を大切にしないことだからね」
「それで、いろいろなことをしているわけだね。陰に陽に」
「そう。仕事も遊びもね。いろいろあって忙しい」
「インチキモデラーとして飛行機を作るのも、アマチュア郷土史研究家として歩き回るのも、新しいプログラムを書くのも、原稿を書くのも、電子出版業に乗り出すのも、全ては忙しさということだね」
「まあ、そういうことだ」
「つまり、君が放つメッセージは【ヤマトはいいね】から、【オレの小説を読め】とか【うちの会社の電子出版物を買ってくれ】とか【オレの作ったソフトを使ってくれ】に変化しているわけだね?」
「というか、そっちが本来のメッセージ。ヤマトはあくまで一時的な脱線」
「じゃあ、要するにどういうこと?」
「ヤマトのファンでいる限り、ひたすら金を出す側であり続けて、貯金が底を付いたらそこで人生オシマイってことだ。価値を作り出す側に行かないと。……というか、本来はそっちでの立場を模索中に復活篇が来て話がごちゃごちゃになった、というのが正直なところ」
「なぜ話がごちゃごちゃになったの?」
「それは復活篇のインパクトが大きかったからだ、と言えるな。復活篇を契機に噴出したヤマトの話がそれこそ1年経っても終わらないレベルだったから」
「じゃあ、なぜヤマトの扱いが縮小していったの?」
「それは方舟のインパクトが大きかったからだ、と言えるな。方舟を契機に噴出したヤマト2199への不満がやる気を消失させるのに十分だったからだ」
「それとヤマト2202だね?」
「ヤマト2199そのものは、先の作品のネタを先取りするような構造で続編が作れないような構造だったからな。続編はないという前提で考えていた。でも出てきた。そうなると話が変わってくる」
「仕事で考えている人がいるなら、君が考える意味はあまり無いわけだね」
「まあ考えたってオフィシャルに押し流されるのは目に見えているしな」
オマケ §
「月面基地ではどえらい騒ぎだ。続編ができないはずのヤマト2199にヤマト2202が謀反を起こしたってな」
「そいつはいいや」
「はははは」
(笑い事ではない。たぶん話のつじつまを合わせるためにスタッフは日夜頭を抱えているはずだ)
オマケ2 §
「結局、君のヤマト2202観はどうなんだよ」
「ヤマト2202のスタッフの皆さんには良い仕事をして頂きたいと思っている。これは本当。本音」
「でも、君はそれほど燃えていないぞ」
「事前情報無しに映画を見るタイプなんで」