2016年12月14日
トーノZERO映画感想total 345 count

感想・映画「仮面ライダー平成ジェネレーションズ Dr.パックマン対エグゼイド&ゴーストwithレジェンドライダー」【ネタバレ注意】

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「劇場で上映するメジャーなライダー映画だけでも皆勤賞で見ておくと、そこにドラマが浮かび上がってくる」

「どういうことだよ」

「今回は凄く良かった。構成的には、さしたる意味も無く出てくる登場人物が多すぎるとか、伏線もなく出てくる奴等がいるとか、いろいろ難点はあるが、それを吹っ飛ばすぐらい勢いがあって面白かった」

「どこが面白かった?」

「実はライダーが年功序列では無いのだ。ゴーストの方がライダーの先輩なのだが、研修医のエグゼイドの方が大人。現行ライダーのエグゼイドの方が、若いゴーストの先輩格になるという不思議な逆転がある」

「それだけ?」

「いいや、鎧武は神さまなので別格。同じライダーでありながら、もう別」

「どのへんが別なんだ?」

「ドライブのベルトさんは人の手の届かない場所に行ってしまったが、それを強引に持ってこられる存在。鎧武以外の誰が持って来ても説得力を欠く」

「ふむふむ」

「だからさ、この映画は5人のライダーが全て存在意義を持ってそこにいるから、無理も破綻もない」

「それぞれの役割は何?」

「エグゼイドとゴーストのふたりの関係が基本。エグゼイドは研修医として生を司り、死者の魂で戦うゴーストは死を司る」

「だから、最後に死んだゴーストをエグゼイドが蘇生させることで話が終わるわけだね」

「そう。そして、現実を代表するのが奥さんが妊娠していて変身できないドライブ。彼の居場所は完全に現実の延長線上。そして、魔法を使ったかのように段取りを用意してくれるのが魔法使いのウィザード。鎧武は神であり、旗印として決戦を成立させる」

「敵は?」

「ともかく、敵が強い。主役級のライダーが結束して掛からねばならない説得力があった」

「結局、どこが最大のポイントだい?」

「うん。テレビシリーズだとエグゼイドはゲームが主になっていって医者という設定があまり効果的に使われていないように感じる」

「でも、この映画では医者がメインなんだね?」

「そう。だからアクションしてもゲーマーに見えない。あくまで、力強く患者を救ってくれる人に見える」

「他には?」

「生身のアクションが多くて、特に敵の女が凄い柔軟性を見せてあり得ない角度でキックするとか。変身する時に膝にアイテムを挿入するポーズとか。非常に良かった」

「じゃあ、最後にまとめると?」

「うん。今回は、本当に生を司る医者のエグゼイドと、死を司るゴーストの共演によって非常に筋の通った分かりやすい映画になっていて、山ほどある欠陥を吹っ飛ばすぐらいの面白さを感じた。でも、こんな都合の良い取り合わせはかなり偶然に依存している。この次も上手くやるのか、これに対抗するであろう1月の戦隊映画はどんな内容になるのか、そこは注目したい」

「何か他に言うことは?」

「エンディングでウィザードが食べていたドーナッツはプレーンシュガーなのだろうな」

アベンジャーズ問題 §

「結局、アベンジャーズとライダーはどこが違うのか、という問題に答えが見えた」

「前は、ちょっとアベンジャーズっぽくなった時期はあるよね」

「そう。でも、アベンジャーズ系作品が全て面白いのかと言えば、そんなことはない。既にアベンジャーズは吹っ切るべき存在だろう」

「それで?」

「今回の映画は、完全にアベンジャーズを吹っ切って別の世界で自信を持ってライダーのあり方を確立していた気がする」

「そのあり方とはなんだい?」

「ライダーとは基本的に全員が個人主義者。ある敵を成敗しなければならないという心は一つになっていたとしても、背景にある事情は全員が別々。そして、全員が自発的に戦場にやって来て、自発的に各々の責務を果たす。戦いが終われば散会する。けして群れない」

「つまり、鎧武がドライブのためにベルトさんを持って来るとか、ウィザードが侵入口を用意して待つとか、そういう誰にも頼まれていない自発的な振る舞いがライダー的なのだね?」

「そう。だから神になった鎧武はソー的な存在と言えなくもないのだが、じゃあキャプテン・アメリカ的なキャラがライダーとしているかといえばいない。ライダー世界にリーダーは不在なんだ」

「便利な道具を作ってくれる金持ちのアイアンマン的な存在もいないわけだね」

「そう。いない。その代わりにあるのが、個々のライダーの特質を活用して相互に弱点を補強し合う補完関係だ」

「で、結局それはどういうことだと思うわけ?」

「うん。実は最近のマーベルヒーローはつまんない作品が多くなっている。なぜつまらないのかといえば、チームになって思い悩むことが減ったからだろう。そして、どうでもいいことにばかり悩む。特にハルクなんて、壁の飾りと大差ないレベルまで存在感が落ちた」

「つまり、ヒーローが個人主義者の集まりになって、最後の最後まで他のライダーから支援を受けられるか分からない方が面白いってことだね?」

「命令系統が固まってしまうとな。やはり話の緊張感がレベルダウンしてしまう」

「だからこそのデッドプールじゃないの?」

「デッドプールはちょっと弾けすぎなんだよなあ。全員がデッドプールのヒーロー集団ものはおそらく成立しない」

「必要なのは、自分の世界、自分の自我、自分の思いを持っていて、第四の壁を突破していない個人主義者のヒーロー達ってことだね」

「そうそう。異なる世界を持っている者達がぶつかったり共闘したりするから面白い」

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「劇場で上映するメジャーなライダー映画だけでも皆勤賞で見ておくと、そこにドラマが浮かび上がってくる」

「どういうことだよ」

「今回は凄く良かった。構成的には、さしたる意味も無く出てくる登場人物が多すぎるとか、伏線もなく出てくる奴等がいるとか、いろいろ難点はあるが、それを吹っ飛ばすぐらい勢いがあって面白かった」

「どこが面白かった?」

「実はライダーが年功序列では無いのだ。ゴーストの方がライダーの先輩なのだが、研修医のエグゼイドの方が大人。現行ライダーのエグゼイドの方が、若いゴーストの先輩格になるという不思議な逆転がある」

「それだけ?」

「いいや、鎧武は神さまなので別格。同じライダーでありながら、もう別」

「どのへんが別なんだ?」

「ドライブのベルトさんは人の手の届かない場所に行ってしまったが、それを強引に持ってこられる存在。鎧武以外の誰が持って来ても説得力を欠く」

「ふむふむ」

「だからさ、この映画は5人のライダーが全て存在意義を持ってそこにいるから、無理も破綻もない」

「それぞれの役割は何?」

「エグゼイドとゴーストのふたりの関係が基本。エグゼイドは研修医として生を司り、死者の魂で戦うゴーストは死を司る」

「だから、最後に死んだゴーストをエグゼイドが蘇生させることで話が終わるわけだね」

「そう。そして、現実を代表するのが奥さんが妊娠していて変身できないドライブ。彼の居場所は完全に現実の延長線上。そして、魔法を使ったかのように段取りを用意してくれるのが魔法使いのウィザード。鎧武は神であり、旗印として決戦を成立させる」

「敵は?」

「ともかく、敵が強い。主役級のライダーが結束して掛からねばならない説得力があった」

「結局、どこが最大のポイントだい?」

「うん。テレビシリーズだとエグゼイドはゲームが主になっていって医者という設定があまり効果的に使われていないように感じる」

「でも、この映画では医者がメインなんだね?」

「そう。だからアクションしてもゲーマーに見えない。あくまで、力強く患者を救ってくれる人に見える」

「他には?」

「生身のアクションが多くて、特に敵の女が凄い柔軟性を見せてあり得ない角度でキックするとか。変身する時に膝にアイテムを挿入するポーズとか。非常に良かった」

「じゃあ、最後にまとめると?」

「うん。今回は、本当に生を司る医者のエグゼイドと、死を司るゴーストの共演によって非常に筋の通った分かりやすい映画になっていて、山ほどある欠陥を吹っ飛ばすぐらいの面白さを感じた。でも、こんな都合の良い取り合わせはかなり偶然に依存している。この次も上手くやるのか、これに対抗するであろう1月の戦隊映画はどんな内容になるのか、そこは注目したい」

「何か他に言うことは?」

「エンディングでウィザードが食べていたドーナッツはプレーンシュガーなのだろうな」

アベンジャーズ問題 §

「結局、アベンジャーズとライダーはどこが違うのか、という問題に答えが見えた」

「前は、ちょっとアベンジャーズっぽくなった時期はあるよね」

「そう。でも、アベンジャーズ系作品が全て面白いのかと言えば、そんなことはない。既にアベンジャーズは吹っ切るべき存在だろう」

「それで?」

「今回の映画は、完全にアベンジャーズを吹っ切って別の世界で自信を持ってライダーのあり方を確立していた気がする」

「そのあり方とはなんだい?」

「ライダーとは基本的に全員が個人主義者。ある敵を成敗しなければならないという心は一つになっていたとしても、背景にある事情は全員が別々。そして、全員が自発的に戦場にやって来て、自発的に各々の責務を果たす。戦いが終われば散会する。けして群れない」

「つまり、鎧武がドライブのためにベルトさんを持って来るとか、ウィザードが侵入口を用意して待つとか、そういう誰にも頼まれていない自発的な振る舞いがライダー的なのだね?」

「そう。だから神になった鎧武はソー的な存在と言えなくもないのだが、じゃあキャプテン・アメリカ的なキャラがライダーとしているかといえばいない。ライダー世界にリーダーは不在なんだ」

「便利な道具を作ってくれる金持ちのアイアンマン的な存在もいないわけだね」

「そう。いない。その代わりにあるのが、個々のライダーの特質を活用して相互に弱点を補強し合う補完関係だ」

「で、結局それはどういうことだと思うわけ?」

「うん。実は最近のマーベルヒーローはつまんない作品が多くなっている。なぜつまらないのかといえば、チームになって思い悩むことが減ったからだろう。そして、どうでもいいことにばかり悩む。特にハルクなんて、壁の飾りと大差ないレベルまで存在感が落ちた」

「つまり、ヒーローが個人主義者の集まりになって、最後の最後まで他のライダーから支援を受けられるか分からない方が面白いってことだね?」

「命令系統が固まってしまうとな。やはり話の緊張感がレベルダウンしてしまう」

「だからこそのデッドプールじゃないの?」

「デッドプールはちょっと弾けすぎなんだよなあ。全員がデッドプールのヒーロー集団ものはおそらく成立しない」

「必要なのは、自分の世界、自分の自我、自分の思いを持っていて、第四の壁を突破していない個人主義者のヒーロー達ってことだね」

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