サクラ大戦は、宝塚に見える。
少女歌劇団というスタイルそのものが宝塚的だ。
ところが、主人公の男性「大神一郎」を考えに入れると、サクラ大戦は宝塚であるとう解釈は成立しにくくなる。宝塚に男はいないのだ。
だが、ある日突然閃いた。
サクラ大戦は若大将なのだ。
若大将を簡単に言えば、【全ての女性が主人公に惚れる】【歌メインである】なのだが、これはそのままサクラ大戦の特徴そのものだ。
更に、サクラ大戦には加山雄一という若大将(加山雄三)そのものというキャラが存在する。スタッフが意識していないわけがない。
だが問題は、青大将がサクラ大戦に見当たらないことが引っかかっていた。
青大将とは、若大将のライバル……というよりも友だちだ。ピンチを若大将に救われるが、その代わり全ての女性を若大将に持って行かれる立場にある。
この青大将に相当するキャラがサクラ大戦に見当たらなかったのだ。
だが、今日になってやっと分かった。
【全ての女性が主人公に惚れる】という特徴から大神一郎が若大将相当に思えたがそうではなかった。加山というキャラがいることから分かる通り、若大将相当は加山なのである。そして、主人公大神一郎こそが青大将なのだ。
つまり、サクラ大戦とは、【若大将を遠ざけ、女の園に一人だけ入ってよりどりみどりの青大将が女達を口説きまくる】物語なのだ。
その証拠に、若大将なら黙っていても女達が寄ってくるが青大将なら口説く必要がある。同様に大神一郎も各種活動で好感度をアップしていかねばならない。
そして、有名な「身体が勝手に」は、若大将というよりも青大将の属性だ。若大将は立派な青年であり、身体が勝手に動いたという疑惑はかけれても実際に身体が勝手に動くわけではないのだ。