2017年05月29日
トーノZEROアニメ感想宇宙戦艦ヤマトtotal 267 count

現在の宇宙戦艦ヤマトは擬人化の影響をどう受けているのか

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「昔のメモにこういうのがあった」

「2013年頃? だいたい4年前だね」

擬人化すればマニアックな話題に興味を持って貰えるチャンスができる。ぜひ擬人化はやるべき。……と主張する人がいる

「それで?」

「宇宙戦艦ヤマトは、このような擬人化の風潮をどのように受容してどう変質し、何が起きたのだろうか」

「起きた艦長!」

「いやそれは違うから」

「でもさ。ヤマトは艦これのように軍艦が人間になったりはしていないよ」

「そうだ。そういう意味では影響がないように思える」

「無いとしたら問題ないだろう?」

「いや。軍艦は人間のようなものという無意識の認識が、軍艦を人間のように扱ってしまう問題を発生させてはいまいか」

「どういうことだい?」

「ヤマト2199のやたら人名が付いているガミラス宇宙艦とか」

「でも、もともとドメラーズやデスラー艦はあったわけじゃないか」

「明確に人名が付いているのはドメラーズぐらいで、デスラー艦はあくまでデスラーの艦ということであって、それそのものが艦名というわけではない」

「そう考えれば、劇的に人間の名前っぽい軍艦が増えているね」

「更に実はヤマト2202でも、アンドロメダ級の名前がアキレスだったりアンタレスだったり」

「カメと山賊だ」

「人名っぽさが強くなってきている」

「しかし、戦艦武蔵とか人名っぽくないか?」

「まあ、武蔵のせいで【アメリカに人名の付いた軍艦が一杯あるのだから、日本でも有名人の名前を付けた軍艦を登場させたら格好良さそう】という誤解が昔から多いがな。地名にも人名にも読める言葉があると言うだけで、人名を軍艦名にしても実は日本の軍艦っぽくはならない」

「じゃあさ。戦艦アキレスとカメとか、ぶどう谷のド級山賊戦艦アンタレスは名前として不適当だと思う?」

「いや、別にいいんだよ。日本の軍艦というわけでもないし。そういう名前の軍艦があって悪いという話でもない」

「じゃあ何が悪いんだ?」

「擬人化の思想の流れに乗ってしまうと、軍艦イコール人間的な理解が進行しやすい」

「それはダメなの?」

「軍艦というのは、人がたくさん載ったり降りたりして動かすから面白いのだが、そういう要素が希薄化する」

「キャラクターを愛好するキャラ人気は否定しないが、軍艦までキャラ人気の対象になっては本末転倒ってことだね」

「そうだ。本来、作品はいろいろな楽しみ方を提供する方が良いが、擬人化に染まると全てがキャラクターであるかのように扱われてしまうリスクが存在する。それは世界の矮小化につながり、作品の魅力を低下させる」

「ひいきのキャラがいれば熱狂するが、いなければすぐ捨てられちゃうわけだね」

オマケ §

「で。事実上艦これと宇宙戦艦ヤマト2199の対決状態は続いていたと思うのだが、君は結果をどう見る?」

「ヤマト2199は事実上艦これに負けていると思うよ」

「それはどうして?」

「ちょっとAmazonやヤフオクを検索すると、膨大な艦これ商品が出てくるが、ヤマト2199商品はそこまで多くないと感じるからさ」

「じゃあさ。艦これを経由して現実の軍艦への趣味に理解が進んだと思う?」

「それも、分からないねえ。意外と【艦これブームで情報が大量に流れたにも関わらず一般のマニアの認識はこの程度】というマニアが泣いている意見も見るからなあ」

「じゃあ、君の見解は?」

「擬人化は今の日本をダメにしている病理の一つであって、これは打破すべき悪習。宇宙戦艦ヤマトはそういう文化とはかけ離れた悪しき風潮の破壊者として機能を期待したが、残念ながら打破すべき文化の側がヤマトを利用してしまった形で終わった」

「本来地球を救うために産まれたはずのヤマトがあっさり負けて、ガミラスの手先になって地球に攻めてきているような状況だね」

「いや待てよ。それいいぞ」

「は?」

「ガミラスの手先になった宇宙戦艦ヤマト。これは刺激的で面白い。ガミラスの大艦隊の先頭に立って進撃するヤマト。ビジュアルも面白い」

「えー」

「と思ったら、ゼーリック艦隊ついに勝つで既に書いていたな。ガミラス艦隊と一緒に進むヤマト」

「ダメじゃん」

オマケ §

「【擬人化は今の日本をダメにしている病理の一つ】って読者が理解できると思う?」

「思わない」

「あっさり即答だね」

「まあ、10年か20年か30年したら分かるかも知れない。運が良ければね」

「それまで宇宙戦艦ヤマトが残っていると思う?」

「それは分からない。今既に酸の海で解けている最中だからな。5分や10分で無くなるものではないが、30年後に残っているかは分からない」

「つまり、30年後の宇宙戦艦ヤマトは既に抜け殻になっている可能性があるわけだね」

「そうそう。艦橋がロボットで乗組員が全員女の子とか。地球が滅びに瀕することもなければ、些細な事件しか起きない日常が繰り返される」

「毎週真田さんが超兵器を開発して最終回になると超兵器だらけでヤマトの原型が残らなかったりするわけだね」

「超兵器だ! 格好いい名前の超兵器を毎回出さずに中学2年生が見てくれるかっ!」

「まさに終わっているね」

「まあ、その前に日本かアニメ業界かオタク文化が終わっちゃうと思うけどね」

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宇宙戦艦ヤマトとその時代【Kindle版電子書籍】 §

 宇宙戦艦ヤマト成立の時代背景を検証した研究書です。ブログに書いていない話題も多く収録しています。是非お読みください。Android/iPhone/iPad/Windows PCなどですぐ読めます。Webブラウザ用のリーダーもAmazonから提供されています。

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「昔のメモにこういうのがあった」

「2013年頃? だいたい4年前だね」

擬人化すればマニアックな話題に興味を持って貰えるチャンスができる。ぜひ擬人化はやるべき。……と主張する人がいる

「それで?」

「宇宙戦艦ヤマトは、このような擬人化の風潮をどのように受容してどう変質し、何が起きたのだろうか」

「起きた艦長!」

「いやそれは違うから」

「でもさ。ヤマトは艦これのように軍艦が人間になったりはしていないよ」

「そうだ。そういう意味では影響がないように思える」

「無いとしたら問題ないだろう?」

「いや。軍艦は人間のようなものという無意識の認識が、軍艦を人間のように扱ってしまう問題を発生させてはいまいか」

「どういうことだい?」

「ヤマト2199のやたら人名が付いているガミラス宇宙艦とか」

「でも、もともとドメラーズやデスラー艦はあったわけじゃないか」

「明確に人名が付いているのはドメラーズぐらいで、デスラー艦はあくまでデスラーの艦ということであって、それそのものが艦名というわけではない」

「そう考えれば、劇的に人間の名前っぽい軍艦が増えているね」

「更に実はヤマト2202でも、アンドロメダ級の名前がアキレスだったりアンタレスだったり」

「カメと山賊だ」

「人名っぽさが強くなってきている」

「しかし、戦艦武蔵とか人名っぽくないか?」

「まあ、武蔵のせいで【アメリカに人名の付いた軍艦が一杯あるのだから、日本でも有名人の名前を付けた軍艦を登場させたら格好良さそう】という誤解が昔から多いがな。地名にも人名にも読める言葉があると言うだけで、人名を軍艦名にしても実は日本の軍艦っぽくはならない」

「じゃあさ。戦艦アキレスとカメとか、ぶどう谷のド級山賊戦艦アンタレスは名前として不適当だと思う?」

「いや、別にいいんだよ。日本の軍艦というわけでもないし。そういう名前の軍艦があって悪いという話でもない」

「じゃあ何が悪いんだ?」

「擬人化の思想の流れに乗ってしまうと、軍艦イコール人間的な理解が進行しやすい」

「それはダメなの?」

「軍艦というのは、人がたくさん載ったり降りたりして動かすから面白いのだが、そういう要素が希薄化する」

「キャラクターを愛好するキャラ人気は否定しないが、軍艦までキャラ人気の対象になっては本末転倒ってことだね」

「そうだ。本来、作品はいろいろな楽しみ方を提供する方が良いが、擬人化に染まると全てがキャラクターであるかのように扱われてしまうリスクが存在する。それは世界の矮小化につながり、作品の魅力を低下させる」

「ひいきのキャラがいれば熱狂するが、いなければすぐ捨てられちゃうわけだね」

オマケ §

「で。事実上艦これと宇宙戦艦ヤマト2199の対決状態は続いていたと思うのだが、君は結果をどう見る?」

「ヤマト2199は事実上艦これに負けていると思うよ」

「それはどうして?」

「ちょっとAmazonやヤフオクを検索すると、膨大な艦これ商品が出てくるが、ヤマト2199商品はそこまで多くないと感じるからさ」

「じゃあさ。艦これを経由して現実の軍艦への趣味に理解が進んだと思う?」

「それも、分からないねえ。意外と【艦これブームで情報が大量に流れたにも関わらず一般のマニアの認識はこの程度】というマニアが泣いている意見も見るからなあ」

「じゃあ、君の見解は?」

「擬人化は今の日本をダメにしている病理の一つであって、これは打破すべき悪習。宇宙戦艦ヤマトはそういう文化とはかけ離れた悪しき風潮の破壊者として機能を期待したが、残念ながら打破すべき文化の側がヤマトを利用してしまった形で終わった」

「本来地球を救うために産まれたはずのヤマトがあっさり負けて、ガミラスの手先になって地球に攻めてきているような状況だね」

「いや待てよ。それいいぞ」

「は?」

「ガミラスの手先になった宇宙戦艦ヤマト。これは刺激的で面白い。ガミラスの大艦隊の先頭に立って進撃するヤマト。ビジュアルも面白い」

「えー」

「と思ったら、ゼーリック艦隊ついに勝つで既に書いていたな。ガミラス艦隊と一緒に進むヤマト」

「ダメじゃん」

オマケ §

「【擬人化は今の日本をダメにしている病理の一つ】って読者が理解できると思う?」

「思わない」

「あっさり即答だね」

「まあ、10年か20年か30年したら分かるかも知れない。運が良ければね」

「それまで宇宙戦艦ヤマトが残っていると思う?」

「それは分からない。今既に酸の海で解けている最中だからな。5分や10分で無くなるものではないが、30年後に残っているかは分からない」

「つまり、30年後の宇宙戦艦ヤマトは既に抜け殻になっている可能性があるわけだね」

「そうそう。艦橋がロボットで乗組員が全員女の子とか。地球が滅びに瀕することもなければ、些細な事件しか起きない日常が繰り返される」

「毎週真田さんが超兵器を開発して最終回になると超兵器だらけでヤマトの原型が残らなかったりするわけだね」

「超兵器だ! 格好いい名前の超兵器を毎回出さずに中学2年生が見てくれるかっ!」

「まさに終わっているね」

「まあ、その前に日本かアニメ業界かオタク文化が終わっちゃうと思うけどね」

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