2017年09月03日
トーノZEROアニメ感想宇宙戦艦ヤマトtotal 293 count

何故に宇宙戦艦のガレージキットをワンフェスで売ろうと思ったのか

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「唐突に思い出したので、思い出話を書こう」

「何の話だい?」

「何故に宇宙戦艦のガレージキットをワンフェスで売ろうと思ったのか」

「西暦2000年頃の思い出話だね」

「そうだな」

「前段階の当時の状況を教えてくれ」

「ワンフェスのディーラー参加の経験はあった」

「ふむふむ」

「デジタルの3DデータのCD-ROMを売ったことはあるが、全く売れなかった」

「ダメじゃん」

「その後でデジタルフィギュアのブームが来て、デジタルの3Dデータを売るディーラーがドッと出てきたからふざけんじゃねー、このやろーと思ったがね」

「ちゃんとリサーチして実行しても早すぎたら意味が無いわけだね」

「それで。なぜデジタルデータから現物のGKに転換したんだい?」

「当時ローランドDGのモデラというマシンがあってね。デジタルデータを削り出せたんだよ。制約は多いけどね」

「ふむふむ。具体的に手に取れるものじゃないと売れないが、それを作成するツールが出現したわけだね」

「そうだ」

「だけどさ。当時のモデグラなんかに掲載されたモデラの事例は美少女フィギュアばかりじゃないか。なぜ宇宙戦艦をやろうと思ったのだ?」

「理由は複数ある」

「全部列挙してくれ」

  • ムービー作成用のルム級巡洋艦の3Dデータの試作品は既にあった
  • ラト姫物語という手頃な原作があった
  • 美少女モデリングのノウハウなど持っていなかった
  • どうすれば客が足を止めるのか、に関していろいろ考えることがあった
  • 当時ワンフェスに溢れていた銀英伝の宇宙戦艦にまるで魅力が無かった

「順番に説明してくれよ」

「いいとも」

「ムービー作成用のルム級巡洋艦の3Dデータの試作品は既にあったとは?」

「あったんだよ」

「それをそのまま転用したのかい?」

「いや、モデルデータは作り直しているはずだ。しかし、いろいろと勝手は既に分かっていたはずだ」

「なぜ作り直したの?」

「モデラは3Dプリンターと違ってミルを上下して削るから削れる形状に制約がある。それに合わせたのだろう」

「ラト姫物語という手頃な原作があったとは?」

「読んでその通り。そういう自作の小説があった。小説・宇宙機動遊撃艦隊: ラト姫物語・セラ姫物語合本【Kindle版】で読めるから読んでくれ」

「美少女モデリングのノウハウなど持っていなかったとは?」

「読んで字のごとし。もともと人体の造形に対する意欲は希薄だったからね」

「どうすれば客が足を止めるのか、に関していろいろ考えることがあった……とは?」

「結局、ディーラーとして卓を出しても人が足を止めない。どうすれば足を止めるのか。そういう問題意識はあったよ」

「具体的にどんな意識が必要だったんだ?」

「うん。興味を持っていない人の足を止めるのは能書きでは無理。行きすぎる人は1行だろうと読まない。パッと見て一瞬で分かるものにしないとダメ。そのためには、宇宙戦艦は細長くて、穴と棒が付いている形で無ければならない」

「細長くて、穴と棒?」

「そう。船かロケットっぽく細長くいこと」

「穴は?」

「噴射口。ロケットっぽくて宇宙っぽい」

「棒は?」

「砲身で戦艦っぽい」

「じゃあ、砲身がないガミラス艦や沖田艦は?」

「減点対象さ。ビーム撃ってるコミックやアニメがあって初めて成立するデザイン」

「なるほど。けっこうシビアに見ている訳だね」

「そう。理屈がいくら正しくてもダメ。何も引っかかるものがない人はそのまま行きすぎるだけ。立ち止まらない」

「引っかかるものは理屈では無く皮膚感覚だね」

「そう。皮膚感覚。見慣れたものの類推が働くだけ。だから、理屈の正しさを優先するマニアは他に何か理由がない限り生存できない」

「ふむふむ。それじゃ、最後に当時ワンフェスに溢れていた銀英伝の宇宙戦艦にまるで魅力が無かったといのは?」

「何も感じるものがなくて欲しいと言う気持ちが何も無かった。じゃあ、自分が欲しいものとは何だろう。そういうところから自分でGKをという話に繋がったような気もするよ」

「必然性はあったわけだね」

「そうだな」

「ところで、この話はどこも宇宙戦艦ヤマトに繋がらないのだが」

「そうでもないさ」

「どこがつながるわけだい?」

「一度突きつめて自分の世界を確立してしまうと、そこを起点に他のものも長所短所がよく分かる」

「つまり、宇宙戦艦ヤマト世界の宇宙戦艦デザインの善し悪しもより良く見えるようになったわけだね?」

「そうだ。でもヤマト2199はダメとか、そういう短絡的な評価じゃないぞ」

「旧作でもダメなものはダメだし、ヤマト2199でも良いものは良いってことかい?」

「評価の座標軸を自分で持つとは、そういうことだ」

オマケ §

「ただ、そうして見ていると善し悪し以前に【突っ込みが浅い】という事例が非常に多いことがよく分かった」

「【突っ込みが浅い】ってどういうことだい?」

「きちんと突きつめて考えられていない。何となく宇宙戦艦的っぽい感じでもやもやっと仕上げてあるだけで、それが何を意味するのか、どう見えるのか、あまり深く考えていない」

「もっと分かりやすい事例で【突っ込みが浅い】の説明を頼む」

「そうだなあ。こんな感じ?」

「ガンダムの宇宙戦艦模型の作例です。ウォーターラインシリーズのパーツを使って精密に仕上げました。素晴らしいでしょう」

「WW2時代のパーツで宇宙世紀をどう表現したのかも気になるが、まずは1/700のパーツを使って、1/2400なりのスケール感をどう出したのか。そこから話を伺いましょう」

「……」

オマケ2 §

「銀英伝は嫌いなの?」

「小説が新書版で出ていた頃は楽しく読んだぞ」

「アニメは?」

「ほとんと見てない」

「なぜ見てないの?」

「だって、完全に完結してかなり経った頃に出てきて、気持ちが完全に終わっていたから。しかも長い」

「じゃあ、銀英伝の最も印象的なエピソードは?」

「確か新書の5巻ぐらいが出た頃から読み始めて、自分は完全に出遅れていたと思っていたのだが、全部終わってかなり経った頃にアニメの影響で【ヤンが……】とか言い出すオタクが続々と出てきて驚いた。遅れて読み始めた自分よりも、遙かに遅れて騒ぐ多数派がいるのか、と」

「いやいや。そうじゃなくて。もっと別のことを聞きたかったんだが」

「そうそう。ある時、銀河乞食伝説と言い間違えて総攻撃されたことがある」

「もういいです」

オマケA §

「銀英伝は嫌いなの?」

「それは、SFアドベンチャーで李家豊の小説を特に好んで読んでいた人間には愚問だぞ。おそらく看板だった真幻魔より魅力を感じていた」

「意味分からない」

「しかし、今更見たいとは思わないね。あれはとっくの昔に終わったものだ。気持ちの上でね」

「銀英伝のリメイクみたいな古すぎるものを見てないで遠野秋彦の小説をお読みなさいってことだね」

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何故に宇宙戦艦のガレージキットをワンフェスで売ろうと思ったのか

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「唐突に思い出したので、思い出話を書こう」

「何の話だい?」

「何故に宇宙戦艦のガレージキットをワンフェスで売ろうと思ったのか」

「西暦2000年頃の思い出話だね」

「そうだな」

「前段階の当時の状況を教えてくれ」

「ワンフェスのディーラー参加の経験はあった」

「ふむふむ」

「デジタルの3DデータのCD-ROMを売ったことはあるが、全く売れなかった」

「ダメじゃん」

「その後でデジタルフィギュアのブームが来て、デジタルの3Dデータを売るディーラーがドッと出てきたからふざけんじゃねー、このやろーと思ったがね」

「ちゃんとリサーチして実行しても早すぎたら意味が無いわけだね」

「それで。なぜデジタルデータから現物のGKに転換したんだい?」

「当時ローランドDGのモデラというマシンがあってね。デジタルデータを削り出せたんだよ。制約は多いけどね」

「ふむふむ。具体的に手に取れるものじゃないと売れないが、それを作成するツールが出現したわけだね」

「そうだ」

「だけどさ。当時のモデグラなんかに掲載されたモデラの事例は美少女フィギュアばかりじゃないか。なぜ宇宙戦艦をやろうと思ったのだ?」

「理由は複数ある」

「全部列挙してくれ」

  • ムービー作成用のルム級巡洋艦の3Dデータの試作品は既にあった
  • ラト姫物語という手頃な原作があった
  • 美少女モデリングのノウハウなど持っていなかった
  • どうすれば客が足を止めるのか、に関していろいろ考えることがあった
  • 当時ワンフェスに溢れていた銀英伝の宇宙戦艦にまるで魅力が無かった

「順番に説明してくれよ」

「いいとも」

「ムービー作成用のルム級巡洋艦の3Dデータの試作品は既にあったとは?」

「あったんだよ」

「それをそのまま転用したのかい?」

「いや、モデルデータは作り直しているはずだ。しかし、いろいろと勝手は既に分かっていたはずだ」

「なぜ作り直したの?」

「モデラは3Dプリンターと違ってミルを上下して削るから削れる形状に制約がある。それに合わせたのだろう」

「ラト姫物語という手頃な原作があったとは?」

「読んでその通り。そういう自作の小説があった。小説・宇宙機動遊撃艦隊: ラト姫物語・セラ姫物語合本【Kindle版】で読めるから読んでくれ」

「美少女モデリングのノウハウなど持っていなかったとは?」

「読んで字のごとし。もともと人体の造形に対する意欲は希薄だったからね」

「どうすれば客が足を止めるのか、に関していろいろ考えることがあった……とは?」

「結局、ディーラーとして卓を出しても人が足を止めない。どうすれば足を止めるのか。そういう問題意識はあったよ」

「具体的にどんな意識が必要だったんだ?」

「うん。興味を持っていない人の足を止めるのは能書きでは無理。行きすぎる人は1行だろうと読まない。パッと見て一瞬で分かるものにしないとダメ。そのためには、宇宙戦艦は細長くて、穴と棒が付いている形で無ければならない」

「細長くて、穴と棒?」

「そう。船かロケットっぽく細長くいこと」

「穴は?」

「噴射口。ロケットっぽくて宇宙っぽい」

「棒は?」

「砲身で戦艦っぽい」

「じゃあ、砲身がないガミラス艦や沖田艦は?」

「減点対象さ。ビーム撃ってるコミックやアニメがあって初めて成立するデザイン」

「なるほど。けっこうシビアに見ている訳だね」

「そう。理屈がいくら正しくてもダメ。何も引っかかるものがない人はそのまま行きすぎるだけ。立ち止まらない」

「引っかかるものは理屈では無く皮膚感覚だね」

「そう。皮膚感覚。見慣れたものの類推が働くだけ。だから、理屈の正しさを優先するマニアは他に何か理由がない限り生存できない」

「ふむふむ。それじゃ、最後に当時ワンフェスに溢れていた銀英伝の宇宙戦艦にまるで魅力が無かったといのは?」

「何も感じるものがなくて欲しいと言う気持ちが何も無かった。じゃあ、自分が欲しいものとは何だろう。そういうところから自分でGKをという話に繋がったような気もするよ」

「必然性はあったわけだね」

「そうだな」

「ところで、この話はどこも宇宙戦艦ヤマトに繋がらないのだが」

「そうでもないさ」

「どこがつながるわけだい?」

「一度突きつめて自分の世界を確立してしまうと、そこを起点に他のものも長所短所がよく分かる」

「つまり、宇宙戦艦ヤマト世界の宇宙戦艦デザインの善し悪しもより良く見えるようになったわけだね?」

「そうだ。でもヤマト2199はダメとか、そういう短絡的な評価じゃないぞ」

「旧作でもダメなものはダメだし、ヤマト2199でも良いものは良いってことかい?」

「評価の座標軸を自分で持つとは、そういうことだ」

オマケ §

「ただ、そうして見ていると善し悪し以前に【突っ込みが浅い】という事例が非常に多いことがよく分かった」

「【突っ込みが浅い】ってどういうことだい?」

「きちんと突きつめて考えられていない。何となく宇宙戦艦的っぽい感じでもやもやっと仕上げてあるだけで、それが何を意味するのか、どう見えるのか、あまり深く考えていない」

「もっと分かりやすい事例で【突っ込みが浅い】の説明を頼む」

「そうだなあ。こんな感じ?」

「ガンダムの宇宙戦艦模型の作例です。ウォーターラインシリーズのパーツを使って精密に仕上げました。素晴らしいでしょう」

「WW2時代のパーツで宇宙世紀をどう表現したのかも気になるが、まずは1/700のパーツを使って、1/2400なりのスケール感をどう出したのか。そこから話を伺いましょう」

「……」

オマケ2 §

「銀英伝は嫌いなの?」

「小説が新書版で出ていた頃は楽しく読んだぞ」

「アニメは?」

「ほとんと見てない」

「なぜ見てないの?」

「だって、完全に完結してかなり経った頃に出てきて、気持ちが完全に終わっていたから。しかも長い」

「じゃあ、銀英伝の最も印象的なエピソードは?」

「確か新書の5巻ぐらいが出た頃から読み始めて、自分は完全に出遅れていたと思っていたのだが、全部終わってかなり経った頃にアニメの影響で【ヤンが……】とか言い出すオタクが続々と出てきて驚いた。遅れて読み始めた自分よりも、遙かに遅れて騒ぐ多数派がいるのか、と」

「いやいや。そうじゃなくて。もっと別のことを聞きたかったんだが」

「そうそう。ある時、銀河乞食伝説と言い間違えて総攻撃されたことがある」

「もういいです」

オマケA §

「銀英伝は嫌いなの?」

「それは、SFアドベンチャーで李家豊の小説を特に好んで読んでいた人間には愚問だぞ。おそらく看板だった真幻魔より魅力を感じていた」

「意味分からない」

「しかし、今更見たいとは思わないね。あれはとっくの昔に終わったものだ。気持ちの上でね」

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