2017年09月27日
トーノZEROアニメ感想宇宙戦艦ヤマトtotal 205 count

ヤマトが他所の子になるとき

Written By: トーノ・ゼロ連絡先

「ヤマトが【他所の子】になってしまった、という印象を受ける事例が二連発で来たので、メモっておこう」

「一発目はなに?」

「ヤマト2202の森雪のイラストにSTAR BLAZERSと印刷してある何かの商品の画像を見た」

「それがどうした?」

「うん。それが【他所の子】に見えた」

「どこが【他所の子】なんだ?」

「以下の点で森雪らしさが不足している」

  • ポーズやアングルが森雪らしくなく、下品である
  • 艦内服を着ているわけではない
  • 松本美女ではなく結城美女である

「結城美女であるというのは、別にマイナス面ではないのでは?」

「そうだ。それに魅力があるのか、という話と、森雪らしいか、という話は別問題だからだ」

「それらは致命的な問題?」

「いや、もしも宇宙戦艦ヤマトとどこかに書いてあれば、致命傷ではなかった。おそらく、【他所の子】感は起きない」

「じゃあ何が最大の問題?」

「やはり、STAR BLAZERSとしか文字が入っていないのが大きい。あれは【他所の子】だ。というか、【他所の国の子】だ」

「えー」

「英語表記はSPACE CRUISER YAMATO。劣化英語表記でも、SPACE BATTLESHIP YAMATO。そもそも、SPACE BATTLESHIP YAMATO表記ですら【うちの子】という感じがしないのに、ましてSTAR BLAZERSは完全に【他所の子】のイメージ」

「距離感をたとえるとどんな感じ?」

「SPACE CRUISER YAMATOは同居人ぐらいの距離感。SPACE BATTLESHIP YAMATOは家出しちゃった同居人ぐらいの距離感。STAR BLAZERSになると隣町に住んでいる従兄弟ぐらいの距離感。血が繋がっていることは分かっているが滅多に会わないし、それほど親しくはない感じ。まあぶっちゃけ法事の時ぐらいにしか会わない他人」

「それが致命傷?」

「そうでもない。実はSTAR BLAZERSという文字だけなら【海外に移住した身内】ぐらいの距離感で、【他所の子】ではないからだ」

「じゃあこの【他所の子】という話はなんだよ」

「つまりね。見慣れていないキャラに見慣れていない文字が付くと、ヤマトに見えないという印象が発生してしまうのだ」

「1つ1つは致命傷ではないが、累積すると致命傷になるということだね」

「そう。大技を繰り出さなくても、小技を当て続ければ相手はダウンする。そういうものだ」

「で、もう1つの事例って?」

「佐渡先生に見えない佐渡先生」

「ほほう。それはどういうことだい?」

「おそらく、ヤマト2199の画面をカード化したもの。温厚な表情で酒を飲んでいる佐渡。YAMATO CREWのロゴが付いている」

「そっちはYAMATOの文字が入っているから良いのではないの?」

「ところが、このロゴ。デザインが凝りすぎていて慣れ親しんだYAMATOには見えないのだ。印象が全く違う」

「えー」

「佐渡も佐渡で、こんな温厚な表情を佐渡先生は見せないキャラだし、コスチュームは違うし、あまり佐渡っぽくない。が、これも致命傷ではない」

「ヤマト2199を見ている間は、一応佐渡先生に見えていたわけだね」

「そうだ。あれは画面で見るときはまだ佐渡先生に見えていた」

「つまり、なんだい?」

「アニメの中で、ヤマトに乗っているこの医者が佐渡先生である、ということならまあ分かる」

「そこまでは分かるんだ」

「ところが、【ヤマトに乗っている】という文脈から切り離されて、酒を飲んでいる温厚な爺さんキャラというイラストだけが目に入ると、急に佐渡先生らしさが薄れる。が、それでも致命傷ではない。ヤマト2199のフィルムから切り出した1シーンに過ぎないと分かれば、そこまでの【他所の子】感はない」

「じゃあ何が問題なんだよ」

「見慣れないロゴとセットで提示されると、急にヤマトに見えないという印象が発生してしまうのだ」

「1つ1つは致命傷ではないが、累積すると致命傷になるということだね」

「結論は同じだ」

結論 §

「で、君の考えはどうなんだい?」

「この先、【他所の子】感を反射的に抱く機会は多くなるだろう」

「それはなぜ?」

「ヤマト2199には致命的に旧作と相容れない要素が多いからだ」

「それらを強く押し出して、宇宙戦艦ヤマトの昔ながらのロゴを添えないとすれば、それは既にヤマトに見えないかもしれない、ということだね」

「そうだな。独自性を発揮するためにそれをやりたくてウズウズしているデザイナーも多いはずだ」

「独自性を強く押し出し過ぎると他所の子になっちゃうわけだね」

「本来は、元来の特徴や記号性を保持しつつ独自性を追加するのが良いが、けっこう高度な要求になっちゃうからな」

「難しいのか」

「おそらく、そのような考え方には【これが我々のヤマトであって、爺は引っ込んでいろ】という意見が出てくるだろう」

「で、君はどうするつもりだい?」

「引っ込むよ。変な倫理観を振りかざして波動砲を封印して結果として無駄な戦闘が増えるのがヤマト2199的な世界観なら、無駄な戦闘は避けてイスカンダルを目指すのが旧作の世界観だ」

「で、君が目指すイスカンダルとはどこにあるんだい?」

「うーん、今なら昭和20年代の読売巨人軍かな。水原監督(ミズカン)時代だ」

「少年倶楽部と宇宙戦艦ヤマトのギャップを埋めるのが巨人という認識なんだね」

「まだ仮説だがな」

「つまり、ミズカンダルだね」

オマケ §

「元来の特徴や記号性を保持しつつ独自性を追加するってどんな感じだ?」

「デザインで言えば、ヤマトに錨のマークを付ける等だね。音楽で言えば、SBヤマトのBGMがそんな感じだ。印象的な部分で宮川音楽のメロディーを取り入れているが、独自のメロディーになっている部分も多い。上手くバランスを取っている。あの音楽は好きだよ」

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 宇宙戦艦ヤマト成立の時代背景を検証した研究書です。ブログに書いていない話題も多く収録しています。是非お読みください。Android/iPhone/iPad/Windows PCなどですぐ読めます。Webブラウザ用のリーダーもAmazonから提供されています。

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ヤマトが他所の子になるとき

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「ヤマトが【他所の子】になってしまった、という印象を受ける事例が二連発で来たので、メモっておこう」

「一発目はなに?」

「ヤマト2202の森雪のイラストにSTAR BLAZERSと印刷してある何かの商品の画像を見た」

「それがどうした?」

「うん。それが【他所の子】に見えた」

「どこが【他所の子】なんだ?」

「以下の点で森雪らしさが不足している」

  • ポーズやアングルが森雪らしくなく、下品である
  • 艦内服を着ているわけではない
  • 松本美女ではなく結城美女である

「結城美女であるというのは、別にマイナス面ではないのでは?」

「そうだ。それに魅力があるのか、という話と、森雪らしいか、という話は別問題だからだ」

「それらは致命的な問題?」

「いや、もしも宇宙戦艦ヤマトとどこかに書いてあれば、致命傷ではなかった。おそらく、【他所の子】感は起きない」

「じゃあ何が最大の問題?」

「やはり、STAR BLAZERSとしか文字が入っていないのが大きい。あれは【他所の子】だ。というか、【他所の国の子】だ」

「えー」

「英語表記はSPACE CRUISER YAMATO。劣化英語表記でも、SPACE BATTLESHIP YAMATO。そもそも、SPACE BATTLESHIP YAMATO表記ですら【うちの子】という感じがしないのに、ましてSTAR BLAZERSは完全に【他所の子】のイメージ」

「距離感をたとえるとどんな感じ?」

「SPACE CRUISER YAMATOは同居人ぐらいの距離感。SPACE BATTLESHIP YAMATOは家出しちゃった同居人ぐらいの距離感。STAR BLAZERSになると隣町に住んでいる従兄弟ぐらいの距離感。血が繋がっていることは分かっているが滅多に会わないし、それほど親しくはない感じ。まあぶっちゃけ法事の時ぐらいにしか会わない他人」

「それが致命傷?」

「そうでもない。実はSTAR BLAZERSという文字だけなら【海外に移住した身内】ぐらいの距離感で、【他所の子】ではないからだ」

「じゃあこの【他所の子】という話はなんだよ」

「つまりね。見慣れていないキャラに見慣れていない文字が付くと、ヤマトに見えないという印象が発生してしまうのだ」

「1つ1つは致命傷ではないが、累積すると致命傷になるということだね」

「そう。大技を繰り出さなくても、小技を当て続ければ相手はダウンする。そういうものだ」

「で、もう1つの事例って?」

「佐渡先生に見えない佐渡先生」

「ほほう。それはどういうことだい?」

「おそらく、ヤマト2199の画面をカード化したもの。温厚な表情で酒を飲んでいる佐渡。YAMATO CREWのロゴが付いている」

「そっちはYAMATOの文字が入っているから良いのではないの?」

「ところが、このロゴ。デザインが凝りすぎていて慣れ親しんだYAMATOには見えないのだ。印象が全く違う」

「えー」

「佐渡も佐渡で、こんな温厚な表情を佐渡先生は見せないキャラだし、コスチュームは違うし、あまり佐渡っぽくない。が、これも致命傷ではない」

「ヤマト2199を見ている間は、一応佐渡先生に見えていたわけだね」

「そうだ。あれは画面で見るときはまだ佐渡先生に見えていた」

「つまり、なんだい?」

「アニメの中で、ヤマトに乗っているこの医者が佐渡先生である、ということならまあ分かる」

「そこまでは分かるんだ」

「ところが、【ヤマトに乗っている】という文脈から切り離されて、酒を飲んでいる温厚な爺さんキャラというイラストだけが目に入ると、急に佐渡先生らしさが薄れる。が、それでも致命傷ではない。ヤマト2199のフィルムから切り出した1シーンに過ぎないと分かれば、そこまでの【他所の子】感はない」

「じゃあ何が問題なんだよ」

「見慣れないロゴとセットで提示されると、急にヤマトに見えないという印象が発生してしまうのだ」

「1つ1つは致命傷ではないが、累積すると致命傷になるということだね」

「結論は同じだ」

結論 §

「で、君の考えはどうなんだい?」

「この先、【他所の子】感を反射的に抱く機会は多くなるだろう」

「それはなぜ?」

「ヤマト2199には致命的に旧作と相容れない要素が多いからだ」

「それらを強く押し出して、宇宙戦艦ヤマトの昔ながらのロゴを添えないとすれば、それは既にヤマトに見えないかもしれない、ということだね」

「そうだな。独自性を発揮するためにそれをやりたくてウズウズしているデザイナーも多いはずだ」

「独自性を強く押し出し過ぎると他所の子になっちゃうわけだね」

「本来は、元来の特徴や記号性を保持しつつ独自性を追加するのが良いが、けっこう高度な要求になっちゃうからな」

「難しいのか」

「おそらく、そのような考え方には【これが我々のヤマトであって、爺は引っ込んでいろ】という意見が出てくるだろう」

「で、君はどうするつもりだい?」

「引っ込むよ。変な倫理観を振りかざして波動砲を封印して結果として無駄な戦闘が増えるのがヤマト2199的な世界観なら、無駄な戦闘は避けてイスカンダルを目指すのが旧作の世界観だ」

「で、君が目指すイスカンダルとはどこにあるんだい?」

「うーん、今なら昭和20年代の読売巨人軍かな。水原監督(ミズカン)時代だ」

「少年倶楽部と宇宙戦艦ヤマトのギャップを埋めるのが巨人という認識なんだね」

「まだ仮説だがな」

「つまり、ミズカンダルだね」

オマケ §

「元来の特徴や記号性を保持しつつ独自性を追加するってどんな感じだ?」

「デザインで言えば、ヤマトに錨のマークを付ける等だね。音楽で言えば、SBヤマトのBGMがそんな感じだ。印象的な部分で宮川音楽のメロディーを取り入れているが、独自のメロディーになっている部分も多い。上手くバランスを取っている。あの音楽は好きだよ」

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