感想・映画「綿の国星」

「当時リアルタイムで見ることはなかった。しかし、今なら一度は見ておきたかった映画だ。TSUYATA DISCASでは借りられなかったが、阿佐ヶ谷で上映されていたので、見てきた」

「それで見た感想はどうだい?」

「うん。実際に見るといろいろ問題がある。完成度の低いルドルフとイッパイアッテナ……という感じだったが、実際は先発の綿の国星の弱点を補う形でルドルフとイッパイアッテナがあるのだろうと思う」

「具体的にどこが悪い?」

「全体的な構成が良くない。猫アレルギーを精神論だけで克服したりするのもあれだが、それ以上に全体的な構成が良くない。TVシリーズにする予定のフィルムを繋いだような印象を受けないことも無い。ハーレムアニメの元祖というか、主人公の相手役が誰なのか良く分からない。それに、女の子の形をして描かれる主人公が猫として酷い振る舞いの被害者になる描写は、実際に以上に痛々しくてシュールだ。心を打たれる以前にギョッとしてしまう。入って行きにくい」

「つまり、けっこう辛かったわけだね」

「映画館では寝てる人もいたしね」

「えー」

「しかし、損をしたとは思わない。見ておくことには意味がある」

「これもまた歴史の1ページということだね」

追記 §

「ちなみに、相手役は吉祥寺に中央線(たぶん101系)で通っている予備校生の男」

「君は吉祥寺経由で阿佐ヶ谷に行ったから偶然だったわけだね」

「それだけでなく、阿佐ヶ谷なら広い意味でのご当地映画」